“黍”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
きび93.3%
もろこし3.3%
しょ1.7%
もちきび1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸い雨のない日が続いた。十方碧落へきらく、一の雲もない秋だった。きびのひょろ長い穂に、時折、驢も人の背丈せたけもつつまれる。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その中に胡麻ごまきびあわや竹やいろいろあったが、豆はどうであったか、もう一度よく読み直してみなければ見落したかもしれない。
ピタゴラスと豆 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
畑にはもう刈残された玉蜀黍とうもろこしきびに、ざわざわした秋風が渡って、さえずりかわしてゆく渡鳥の群が、晴きった空を遠く飛んで行った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
しばらく緑一色であった田は、白っぽい早稲の穂の色になり、畑ではひえが黒く、きびが黄に、粟が褐色かちいろれて来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
また「麦秋」という訳名であるが、旱魃で水をほしがっているあの画面の植物は自分にはどうもきび唐黍とうきびかとしか思われなかった。
映画雑感(Ⅳ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
五月晴つゆばれの海のやうなる多摩川や酒屋の旗やもろこしのかぜ
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
露の路畑をまがれば君みえずもろこしの穂にこほろぎ啼きぬ
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
つゆ晴の海のやうなる玉川や酒屋の旗やもろこしの風
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
たれか我がしょかしめしぞ、
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『周礼』に庖人ほうじん六畜を掌り、馬その第一に位し、それから牛羊豕犬鶏てふ順次で、そのいわゆる五穀は麻をはじめとし、もちきびうるきびそれから麦と豆で、これにもちあわと稲と小麦小豆を加えて九穀という。