“孰”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いず44.2%
いづ24.9%
6.6%
いずれ6.1%
いづれ5.5%
どち2.8%
どつち2.8%
たれ2.2%
どれ1.7%
どちら1.1%
(他:4)2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我輩門外漢はもとよりそのいずれに適従すべきかを知ることは出来ぬが、かような事は必ずしも多数説が正しいということは出来ぬは勿論である。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
四国の剣山、五剣山、剣尾山などは著明な例であるが、いずれも二千米に足りない山で、つ其山容も名に相応しているとはいえないものがある。
越中劒岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
私等は先づ来るべき新制度に伴ふあらゆる危険を予想した上で現今の制度と比較研究の結果いずれが更に恐ろしいものであるかを認めなければならない。
恋愛と道徳 (新字旧仮名) / エレン・ケイ(著)
お花はいづれも木綿のそろひの中に、おのひといまはしき紀念かたみの絹物まとふを省みて、身を縮めてうつむけり、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
これが各部皆いと強く輝きて高くかつみな同じさまなれば、我はベアトリーチェがそのいづれを選びてわが居る處となしゝやを知らじ 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
悠々たる天と、邈々ばく/\たる地の間にいづれの所にか墳墓なる者あらんや、其の之あるは、人間の自から造れる者なり、国民の自から造れる者なり。
頑執妄排の弊 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
氏はこの二つのほかに今一つ博士の肩書を嫌つたが、実をいふと、この三つのうちで、れが一番無益物やくざものであるかが問題であるに過ぎない。
一つは、あたくしが四年あなたが二年のとき、もう一つは、それから一年経った先達っての話ね。そしてっちにも、あなたとあたくしの、頭文字が刻んである。
方子と末起 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
圍爐裏ゐろりほとりゑひくははつて寶引はうびきむれかぬばあさんさけきなれも威勢ゐせいのいゝものばかりであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
もっともいずれにせい、わしが思うたほどの事件ことでない、とだけは了解したのじゃけれども、医学士などは、出たら目じゃろう。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
恵王は打返して「いずれくこれをいつにする」と問うた時に、孟子は「人を殺すをたしなまざるものくこれをいつにせん」といった。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
女連は大方は一度か二度以上口を利合ききあった人達であったが、それがいずれも、式のあとの披露ひろうの席に、酌や給仕をするためにやとわれて来たのであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
さうしていづれが多くあはれむべきであるかと謂へば、間の無念はそもそもどんなぢやらうか、なあ、僕はそれを思ふんです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
實際主義といひ、極實主義といひ、自然主義といふ、その言葉はおなじからずといへども、いづれか沒理想ならざる。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
末女とあるから幾勢よりをさなかつたことは知られるが、蘭軒といづれか長孰か幼なるを知ることが出来ない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
どちらかと云えば、小心な信一郎は、多くの先客を押し分けて、夫人の傍近くすわることが、可なり心苦しかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
どちらかと云へば、小心な信一郎は、多くの先客を押し分けて、夫人の傍近く坐ることが、可なり心苦しかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
まして、今日が呪われた六月三十日であると云ったような言葉は、どちらからも、おくびにも出さなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そこは晴代も遊びに行つたことのある芸者屋だつたが、そこで始まる遊び事は、どつちかといへば素人の加はつてはならない半商売人筋のものであつた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
田舎の隠居の方は、それにかけては気楽だけれど、お爺いさんは世話がやけて為方しかたがないでせう。だからどつちも駄目さ。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
別にどつちからも何とも口をきかないうちに、あの辺に一人くらゐ馴染のあることも公然の秘密みたいになつてゐたけれど、晴代はおぼろげに想像して内心厭な気持がしてゐるだけで、突き留める気にもなれなかつた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
季康子政を孔子に問う。孔子こたえて曰く、政とは正なり、子ひきいて正しければたれえて正しからざらん。(顔淵、一七)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
大廟たいびょうに入りて、事毎に問う。或ひと曰く、たれ鄹人すうひと礼を知ると謂うか。大廟に入りて事毎に問うと。子之を聞きて曰く、是れ礼なりと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
季康子問う、弟子たれか学を好むとす。孔子こたえて曰く、顔回がんかいというひとありて学を好みしが、不幸短命にして死し、今は則ちし。(先進、七)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
どれ土器色かはらけいろ法衣ころもに、くろいろ袈裟けさかけた、あだか空摸様そらもやうのやうなのが
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大「何うか御在府中御遠慮なくおいで下されば、清左衞門は如何いかばかりの悦びか知れません、芸者はどれがお気に入りました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
二人が月島の店を引払った頃には、三月みつきほどかかって案じ出した木村の新案ものも、古くから出ているものに類似品があったり、特許出願の入費がなかったりしたために、どれもこれも持腐れになってしまったのに落胆がっかりして、又渡り職人の仲間へちて行っていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それでどちらも大きな形を横へましたが、其うちでも青い瓜は一層大きく丈夫相でありました。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
どちらも他の西瓜や甜瓜のやうに甘い味を持つてなまの儘稱美されるものではありません。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
どちらにしても彼はこの春朝寒の頃の感冒から、体の倦怠を感じてゐた。
浪の音 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
どっちどっちだけれど、鶴さんだって随分可哀そうよお島さん」しまいにおゆうはお島に言かけたとき、お島は可悔くやしそうにぽろぽろ涙を流していた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
阿母おっかさんとおばさんと、どっちが好き?」お島は言ってみたが、子供には何の感じもないらしかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
これが本葬で、香奠はどっちにしても公に下るのが十五円と、こう云う規則なんでござえんして……
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
わたくしは未だ北条氏の系譜を見ぬから、彦と惟長といづれか長、孰幼なるを知らない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
たちふとかならどツちかさきの事をく。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)