“先”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
38.0%
さき25.9%
せん17.8%
5.7%
まず3.7%
まづ2.8%
さきだ2.6%
さっき0.7%
さきん0.6%
サキ0.3%
さっ0.3%
さい0.2%
さつき0.1%
もと0.1%
まあ0.1%
0.1%
あと0.1%
いで0.1%
さつ0.1%
さツ0.1%
0.1%
つあき0.1%
まつ0.1%
サキダ0.1%
0.1%
セン0.1%
0.1%
マズ0.1%
マヅ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時分両親はまだ健全たっしゃで、親子三人暮し、家も貧しい方でもなくず普通の生活をしていた、元来がこういう温和な娘だったから
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
かねると、生徒せいとらは、さきあらそって廊下ろうかからそとへとかけしました。そのとき、りょう一は、先生せんせい教員室きょういんしつへいかれるあとったのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
せんの時だつてさうだつたものね。しかし私達にして見りや、こんな時に稼いどかなけりや、冥利が悪いと言ふもんだよ。それで——。
疵だらけのお秋 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
「お前がやはり、手出てだしをするから、それで喧嘩になるんだ。にもせんで、黙っているものを打ったり突いたりするものはない。」
蝋人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どういう訳か分らぬがなんでも怪しいからとって押えんければならぬが、それにはまず第一富五郎をどうかして押えなければならぬと心得
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あつくして問るべしまづ第一に天一坊の面部めんぶあらはれしさうは存外の事をくはだつる相にて人を僞るの氣たしかなり又眼中に殺伐さつばつの氣あり是は他人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
明和五年八月二十八日に父信政にさきだつて歿し、長谷寺に葬られた。法諡はふしを万昌軒久山常栄信士と云ふ。信政は時に年五十七であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
孰方を向いても人家のらしいものは一点も認められない。それに、さっきからもう一時間以上も歩いて居るのに人通りが全くない。
母を恋うる記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
島野は多磨太がさきんじたりと聞くより、胸の内安からず、あたふた床几しょうぎを離れて立ったが、いざとなると、さて容易な処ではない。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
郎女は唯、サキの日見た、萬法藏院のユフベの幻を、筆に追うて居るばかりである。堂・塔伽藍すべては、當麻のみ寺のありの姿であつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「つまりね。さっき云った六つの解釈の内第三と第六とが当っているんだ。云い換えると書生の牧田と賊とが同一人物だったのさ」
黒手組 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「拙僧は三宝院ノ僧正賢俊と申すものですが、ついさいつ頃までは、院のおそば近う仕えたてまつっていた中納言日野の資明すけあきにおざりまする」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もう少しさつきでした。貴君あなたは大相お早かつたぢやありませんか、丁度ございましたこと。さうして間の容体はどんなですね」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
もと郵便局員いうびんきよくゐんは、さも狡猾ずるさうにほそめてふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
見ても海軍原で殺して築地三丁目の河岸へ捨るに一町もほかかついで行く筈もなし(大)夫では家の内で殺したのか(谷)まあ聞たまえと云うのに
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
、先生、姉さんは、何にも御存じじゃございません、それは、お目違いでございまして、」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あとつき、佐渡から帰った商人あきんどや羽黒の山伏らが、寺泊てらどまりの或る一僧に、そっと話したことだとある。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爲ぞやといはせも敢ず宅兵衞はいかれる聲を張上はりあげて汝等が此程このほどの致し方如何にも心根しんこんてつ殘念ざんねんなる故訴へ出たる所大岡樣の御仁心ごじんしんにて汝等が命つゝがなきことを得たれば我が恨みはなほ晴難はれがたいで我がやいば
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「だからさつきからあたまげてゐるんです」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『だッて、わたしさツきには斯麽こんなちひさかなかつたんですもの、なかつたんですもの!眞箇ほんと餘程よつぽどひどいわ、さうよ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
時々、此の青っぽい白眼も奇麗に見える事があるけれ共、此頃の様なまとまらない様子をして居ると、眼ばっかりが生きて居る様な——何だかぐ物にでも飛び掛りそうに見える。
秋毛 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
此處ここらのうまだつてろえ、博勞節ばくらうぶしかどつあきでやつたつくれえまやなか畜生ちきしやう身體からだゆさぶつて大騷おほさわぎだな」かれひとりで酒席しゆせきにぎはした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
親類しんるいかほうつくしきもければたしとおもねんもなく、裏屋うらや友達ともだちがもとに今宵こよひ約束やくそく御座ござれば、一まついとまとしていづ春永はるなが頂戴ちやうだい數々かず/\ねがひまする、をりからお目出度めでたき矢先やさき
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
卅年も昔、——天平八年厳命が降つて、何事も命令のはか/″\しく行はれぬのは、朝臣テウシンサキダつて行はぬからである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
薩州カウ(斉彬)の内命ニて水戸に行、藤田虎之助東湖の方ニおり、其後又其殿様が死なれてより、朝廷おうれい候ものハ殺され、島ながしニあふ所に、其西郷ハ島流の上ニ其地ニてろふニ入てありしよし
かうした事実は、此脚本の作者坪内博士の上にもあつたのですが、右の役者なども、後の雁にセンを越された形になつて居ます。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
非職凡下ボンゲヲイワズ、伊勢ノ車ノ庄ヲ恩賞ニテ行ナワルヨシ、関東ノ御教書ミギョウショ有之コレアリ、ソノ上ニ定遍ジョウヘンズ三日ガウチニ六千貫ヲ与ウベシ、御内ミウチ伺候シコウノ人、御手オンテノ人ヲ討チタラン者ニハ五百貫
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
イクサヲ出シテ未ダタズ 身マズ死ス
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊に諾册二神が天の御柱を𢌞りて美斗の目合をせさせ給ふ處に「伊耶那美命イザナミノミコトマヅ阿那迩夜志アナニヤシ愛袁登古エヲトコヲトノリタマヒ、ノチニ伊耶那岐命イザナキノミコト、言阿那迩夜志アナニヤシ愛袁登賣エヲトメヲトノリタマヒキオノ/\言竟之後ノリタマヒヲヘテノチニ告其妹曰ソノイモニ女人先言不良ヲミナヲトコニサキダチテフサハズトノリタマヒキ
倭女王卑弥呼考 (旧字旧仮名) / 白鳥庫吉(著)