“あと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アト
語句割合
48.7%
22.5%
10.2%
3.4%
2.9%
痕跡1.1%
1.0%
0.8%
0.7%
残余0.6%
0.6%
0.5%
0.5%
後方0.5%
0.4%
背後0.4%
後刻0.3%
遺跡0.3%
家督0.3%
阿斗0.2%
余他0.2%
0.2%
0.2%
形跡0.2%
0.2%
0.2%
他日0.1%
後妻0.1%
後日0.1%
旧跡0.1%
0.1%
残部0.1%
瘢痕0.1%
0.1%
阿堵0.1%
以前0.1%
条痕0.1%
0.1%
尾行0.1%
焼跡0.1%
自余0.1%
0.1%
他事0.1%
0.1%
0.1%
刀痕0.1%
剰余0.1%
名跡0.1%
0.1%
場所0.1%
墟址0.1%
已前0.1%
0.1%
後々0.1%
後事0.1%
後嗣0.1%
後継0.1%
後者0.1%
後裔0.1%
後跟0.1%
後路0.1%
後車0.1%
後連0.1%
最後0.1%
殘部0.1%
殘餘0.1%
0.1%
0.1%
舊跡0.1%
0.1%
語尾0.1%
0.1%
跟跡0.1%
0.1%
蹤跡0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
他の一人ひとりは帽子が飛ぶと同時に飛んだ帽子の事だけ考へて、夢中になつてそのあとを追ふ。自転車にぶつかる。自動車にかれかかる。
拊掌談 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
海にはこの数日来、にわかに水母がえたらしかった。現に僕もおとといの朝、左の肩から上膊じょうはくへかけてずっと針のあとをつけられていた。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「おかあさん、つきは、去年きょねんはるとちがって、あたりがあんなあとになったので、びっくりしたでしょうね。」と、少年しょうねんがいいました。
夢のような昼と晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小六ころくから坂井の弟、それから満洲、蒙古もうこ、出京、安井、——こう談話のあと辿たどれば辿るほど、偶然の度はあまりにはなはだしかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
白根しらね入りをした宇津木兵馬は例の奈良田の湯本まで来て、そこへ泊ってその翌日、奈良王の宮のあとと言われる辻で物凄い物を見ました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わが汝より聞ける事の我心にとゞむる痕跡あといとあざやかなるをもてレーテもこれを消しまたは朦朧おぼろならしむるあたはず 一〇六—一〇八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
りや大層たいそう大事だいじにしてあるな」醫者いしやきたな手拭てぬぐひをとつて勘次かんじひぢた。てつ火箸ひばしつたあとゆびごとくほのかにふくれてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
因って二里半歩み巨勢へ往き薬を求め還って見れば小舎の近傍に板箕いたみほど大きなあとありて小舎に入り、入口に血したたりて妻子なし。
近曾このごろ九九すずろに物のなつかしくありしかば、せめて其のあとをも見たきままに帰りぬれど、かくて世におはせんとは努々ゆめゆめ思はざりしなり。
巧いだろう? 斯ういう具合で君は坊ちゃんを家へ置いて又小僧に連れられて此処へ引き返す。残余あと最早もうめたもんだ。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
また自ら進んで適意の刺戟を求めあとうだけの活力を這裏しゃりに消耗して快を取る手段との二つに帰着してしまうよう私は考えているのであります。
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おそいつて、荷物を一度にしたんだから仕方がない。それに僕一人ひとりだから。あとは下女と車屋くるまや許でどうする事も出来ない」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其隙そのひまに私はかおを洗う、飯を食う。それが済むと、今度は学校がっこうへ行く段取になるのだが、此時が一日中で一番私の苦痛の時だ。ポチがあとを追う。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
刀も抜かず右手にひっさげた、鉄扇をグッと突きつけたまま、呼吸を計りソロリソロリと、後方あとへ後方へと退いた。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此寺の落慶供養のあつたのは、つい四五日あとであつた。まだ其日の喜ばしい騒ぎの響きが、どこかにする様に、麓の村びと等には感じられて居る程なのだ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
頼春の危険を助けようとして、馳せつけ身を挺した小次郎は、刀も抜かず背後あとへさがり、身をそむけ眼をそらし、頼春は差しつけた刀を引いて、これは憎悪の切歯をした。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『はあ。』と省吾は笑つて、『わし後刻あとで蓮華寺へ行きやすよ、姉さんが来てもいゝと言ひやしたから。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「そうばかりもいわれないよ、遺跡あとがのこっているのだからな」
染吉の朱盆 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
えゝ浅草の三筋町——俗に桟町さんまちという所に、御維新ごいっしん前まで甲州屋と申す紙店かみやがござりました。主人あるじは先年みまかりまして、お杉という後家が家督あとを踏まえてる。
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また、妊娠中に夫人が、北斗星を呑んだ夢を見たというので、幼名を「阿斗あと」とつけ、すなわち劉禅りゅうぜん阿斗あとと称した。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「二尺八寸はいたよ。ベッケルとベックマンの心胆を寒からしめたのみならず、日本社員一同の溜飲を下げた。一人二人変な奴がいたけれど、余他あとは皆我輩を徳としていた」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
……れぞはや御領主樣ごりゃうしゅさまへ。カピューレットどのゝやしきへもはしった。モンタギューどのをおこしてい。あとものは、さがせ/\。
村の附近に古寺こじあとあり、地下室にバプテスマのヨハネの墓、エリシヤの墓、オバデヤの墓など称するものあり。村人古銭など持ち来りてすゝむ。山上より西に地中海の寸碧すんぺきを見る。
脳天の中央に、鉄槌かなづち様の鈍器で叩き破られた穴がポコンといて、真黒な血のひもがユラユラとブラ下がっていた。何等の苦悶の形跡あとも無い即死と見えた……という簡単な死に方だ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何事や起こりたると、見物は白糸のあとより、どろどろと乱れ出ずる喧擾ひしめきに、くだんの男は振り返りぬ。白糸ははじめてそのおもてを見るを得たり。渠は色白く瀟洒いなせなりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あとをこそふといへ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
『市ちやん、このかたは今度「日報」へお出になつた橘さんといふ方だ、お年は若し、なさけは深し、トまでは知らないが、豪い方だからお近付になつて置け。他日あとになつて悪い事は無いぞ。』
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
近頃ちかごろそれになんぢやねえけえ、あらほどしがつたのに後妻あともらあべえたあ、はねえんぢやねえけえ」いづれのこゝろにもくちにはいはなくて了解れうかいされてあるもの
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
両親や祖母が困ったと言っていたのは、後日あとできいた思出でしょうが、そのふるいの音もいやだったに違いありませんが、その家全体が子供心にきらいだったのではないかと思われます。
函嶺の裏関所の旧跡あとである。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「すりや、あとの七人は誰々たれ/″\でござりまするな。」
『二十人来るにしても、三十八名に二十……残部あと十四名の不就学児童があるぢやありませんか?』
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
その肋骨あばらから背中へかけて痛々しい鞭の瘢痕あとが薄赤く又薄黒く引き散らされていた。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
花謝人絶踪 はなしゃひとあとちて
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
田能村竹田の山中人饒舌さんちゅうじんじょうぜつは「予、宮本武蔵ノ画布袋ほてい図ヲ蔵ス、筆法雋頴けいえい、墨色沈酣ちんかん阿堵あと一点、突々人ヲ射ル。又、設色馬十二題図ヲ観ル、朱ヲ施シ粉ヲテンジ、濃厚ヲ極ム、而シテ俗習ナシ、鞍鞭鑑諸具ニ至リテハ、古式ヲ按ジテ之ヲ作ル」
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
○「いえ、そら久しい以前あと絵に出た芳年よしとしいたんで、鰐鮫わにざめを竹槍で突殺つッころしている、鼻が柘榴鼻ざくろッぱなで口が鰐口で、眼が金壺眼かなつぼまなこで、えへゝゝ御免ねえ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
○「老けているね……五年以前あと、じゃアだアさかりな時でごぜえやすな」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかし、あとであなたから、あの条痕あとが消えてしまったことを伺った時に、それが間違っている事に気づきました。問題は、あの途中で消えてしまった足跡にあるんです
寒の夜晴れ (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
私も、最初あの窓の下の条痕あとが一つだけなのを見た時に、そんな風にも考えて見ました。
寒の夜晴れ (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
此時は大鮏さきにすゝみて水をはなるれば、よりゐたる小鮏などあとしたがひてのぼり、河原をはしる事四五けんにすぎざれども、のごとくして人の足もおよびがたし。
無礼ぶれいものめとかたをつきたるゆゑたわら脊負せおひていかでたまるべき、雪の中へよこさまにまろたふれしに、武士も又人になげられしごとたふれければ、田中の者はおきあとも見ずしていそぎゆきけり。
荒川は何時でも警察に尾行あとをつけられたり、何回も刑務所へブチ込まれたりしながら、この方の運動をしていた。——健もそれは聞いていた。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
「俺の命でもとる気か、一日中尾行あとをつけて!」と、最初から怒鳴りつけられた。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
その切支丹寺の焼跡あとになっております地面は、只今のところズット麓の方に住んでおりまする区長さんの名義になっておりまするが
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
くれないの花が白く咲いているうちは俺の怨みが残っていると思えってそう云ったんだそうで……でげすから只今でもその焼跡あとに咲いておりますくれないの花だけは御覧の通り真白なんだそうで御座います
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お前はもうずっと以前から一々断らないでもそこへ通られるようになっているんだ。それから自余あとの二人も満更知らぬ顔ではない。まあ待て、俺が店の戸を閉めるまでよ。
食料品屋! おお食料品屋! 恐らくは一二枚の雨戸を外して、自余あとは大概締めてあった。
其方儀そのほうぎ、藩の御法を無視し、おのれ一個の我意をもって、弦之丞を逃がしたとは不都合至極しごく、その上御前をおそれぬ暴言、死をあとうべきやつなれど、乱心であろうとありがたい御斟酌ごしんしゃく、即刻
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでも世界中が親類と思うて、西洋人いじんの世話までしてみましたが、誰でもかねの話だけが親類で、他事あと途中みち擦違すれちごうても知らん顔です。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
きのふまで君をしたひしも、けふはたちま怨敵あたとなりて、本意ほいをもげたまはで、いにしへより八九あとなきつみを得給ひて、かかるひなの国の土とならせ給ふなり。
あとつき、佐渡から帰った商人あきんどや羽黒の山伏らが、寺泊てらどまりの或る一僧に、そっと話したことだとある。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのまま出して刀痕あとがのの字——。
彼女はべらべらとそれをめくっていたが、二十枚も取ると、剰余あとをそっくり庸三に返した。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それに……私は元来、極く田舎の貧乏寺の僧侶の子で御座いまして、父親の名跡あとを継ぐために、曹洞宗の大学を出るだけは出ました者ですが
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
履歴をただせば、藩の学問所の学頭をした人のあとで、県政の布かれてからは長らく漢学の私塾を開いてゐたとかいふ事である。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
おっ魂消たまげたことに、鼻はなくて、その場所あとがまるですべすべののっぺらぼうになっているではないか! 仰天したコワリョーフは水を持って来させて、タオルで眼を拭ったが
(新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
昔の名残には、ヘロデの建てし街の面影を見るべき花崗岩みかげいしの柱十数本、一丈五尺にして往々わう/\一石より成るもの、また山背さんはいの窪地に劇場の墟址あとあり。麦圃のくろ、橄欖の影に、断柱だんちう残礎ざんそ散在す。
四年已前あと死去なくなりまして、子供もなし、寡婦暮やもめぐらしで、只今はお屋敷やお寺方の仕事をいたして居りますので、お召縮緬めしちりめん半纒はんてんなどを着まして、芝居などへまいりますと
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
俊子が一人離れて側道わきみちれてしまへばそれでいゝのだが、帰途かへりの都合からそのなかの一人と途連みちづれになるやうな事があると、あとの二人は何だか物寂しい、だまされたやうな気持になるのださうだ。
伝三郎の言を借りると、千恵造は、「後々あとへ別嬪な女子おなごをもらって、勝負した(うまくやったという意)」のだ。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
この伝説が含んでいる精神科学的の魅力と、T子の美貌に引かされつつ、学術のためならば後事あとはドウなっても構わないという、最初の意気組をそのままに盲進した。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかし、このまま捨置くことなら檜垣の家は後嗣あと絶えることになるといった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
後継あとが今もおありですか? お母さんのお里の」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
到底丑松は放逐されて生きて居る気は無かつた。其よりはむし後者あとの方をえらんだのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
馬琴の後裔あとだという瀬戸物屋はここから僅か十二、三軒目であった。
その志はかたじけないが、日本の前途はまだ暗澹たるものがある。万一吾々が失敗したならば貴公あんた達が、吾々の後跟あとを継いでこの皇国廓清かくせいの任に当らねばならぬ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「半月の上だって落着いている処じゃないぜ。……いや、もうちと後路あとで気をつけようと、修善寺を出る時から思っていながら、お客様と話で夢中だった。——」
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「どうせ、貴様てめえから返金かへして貰へるなんて思つちや居ねえツて言つたよ——其れよりかお竹の阿魔に、泣かずにまつてろツて伝言ことづけ頼むぞ、忘れると承知しねえぞ」と後車あとの御者は答へつゝ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
後連あとがもうやって来て、そばへ寄って来たが、それは中産階級らしい一組の母と娘で、健康そのもののようなたくましい肉体をもった十六七の娘は、無造作な洋装で、買物のボール箱をもっていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
疑ってみたんだ。が、考えてその四人まで身証みしょうがはっきりして取り除くとすると——最後あとの一人が犯人てえことは、なあ彦、動かねえところだろうじゃあねえか。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『二十人來るにしても、三十八名に二十……殘部あと十五名の不就學兒童があるぢやありませんか?』
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
殘餘あとが怎なるかは、恐らく渠自身でも知つて居まい。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そうしているうちに周の細君がお産をした後でにわかに死んでしまったので、周はそのあとへ王姓の女をめとった。成はすこしささわりがあって来なかったので、王氏にはまだ逢っていなかった。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
雨上りの泥道をひたすら急ぐ藤吉のあとから、勘次と彦兵衛の二人が注進役の小僧を中に小走りにいて行った。
此處こゝ往時むかし北越ほくゑつ名代なだい健兒けんじ佐々さつさ成政なりまさ別業べつげふ舊跡あとにして、いまのこれる築山つきやま小富士こふじびぬ。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
柘植のあとが妙なぐあいに消えうせた形になっているものの、いつかは誰か名乗り出て和泉屋へ手をかけてくるであろうと、それを見越して、それだけの額は
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
物々しく語尾あとを呑んで、そのまま日向一学に渡す。受け取った一学が、改めて
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
妻子どもは あとのかたに
日本の美 (新字新仮名) / 中井正一(著)
絞め殺された跟跡あともない。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
夕ごりの霜おきにけり朝とでにいとあとつけて人に知らゆな (巻十一)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
時間と空間のあらん限りを馳けめぐって、脳髄の正体を突止めて行ったポカンの苦心惨憺の蹤跡あとをモウ一度くり返して辿たどってみるがいい。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)