“面”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おもて33.5%
つら25.4%
めん11.8%
おも10.5%
づら5.5%
かお4.9%
3.3%
かほ1.4%
がお0.6%
0.5%
(他:50)2.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“面”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語41.8%
文学 > 日本文学 > 詩歌18.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)18.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
貫一の手にすがりて、たちまちその肩におもて推当おしあつると見れば、彼も泣音なくねもらすなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
てんくらい、くらい、うみおもて激浪げきらう逆卷さかまき、水煙すいゑんをどつて
「やっと今聞いたんだ。申し訳がねえ。なにしろ、いい所へつらを持って来てくれた。これから柳橋のお照の家まで行ってくれ」
半七捕物帳:19 お照の父 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
伴「旦那え、冗談いっちゃアいけねえ、わっちのようなんなつらは、どうせ出世の出来ねえ面だから見ねえでもいゝ」
争う時は、過ぎた。もはや、ここまで来た以上、主従四人一体となって、これから起こるどんな危機にもめんしなければならぬ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ふゆ季節きせつでありましたけれど、はやししたには、みどりくさが一めんにしげっていました。
金の魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おもざしの葉子によく似た十三の少女は、汗じみた顔には下げ髪がねばり付いて、ほおは熱でもあるように上気している。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
おもだちは長年の放埒ほうらつすさんだやつれも見えるが、目もと口もとには散りかけた花の感傷的な気分の反映がある。
尾藤内記は唖然となった。長い顔を一層長くした。玄翁げんのうで打っても潰れそうにない淵老人の頑固づらを凝視した。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
君の智恵などと言われると、たゞもう、くすぐつたいばかりで、社長の、どう見ても凡庸な五十づらを、冷然と眺めていた。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
ある時たわむれに、その腫物の口中へ酒をそそぎ入れると、残らずそれを吸い込んで、腫物のかおは、酔ったように赤くなった。
それは、絵巻のうちの美しい奥方の一人のかおが、蜂の巣のように、針かきりかのようなもので突き破られていたからです。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
天つ日はひかりかがやき海のは行きかふ船のこなたかなたに(須磨浦所見――船なしといへど未だ船影なきまでには至らず)
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
縁に近く、ちょうど蓮の葉でかこいをされたぐあいの一坪ばかりの水のには、背に色彩りあざやかな紋のある水鳥が游いでいた。
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
何事やらんとけ上がりたる大洞おほほらも、お加女かめも、流るゝ血潮に驚きて、だ梅子のかほを見つめしのみ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ヂュリ さア、ふにせい、それはうてこそ價値ねうちもあれ、かほ見合みあせてはうより。
がんりきの百は、この時したりがおに、ポンと自分の膝を打って、欅並木から六所明神の森をながめたものです。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
七兵衛もあきがおです。すばしっこいのは今にはじめぬことだが、かくまで澄まし返って、脂下やにさがっていられるとしゃくです。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
駒井氏は、あれを翻訳し、自ら草稿を作ったり、或いはお松にのあたり口授くじゅしたりして、著作を試みているに相違ない。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
若い方が御辞儀をして帰りかける頃は、榊は見るもの聞くもの面白くないという風で、のあたりその妓をののしった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
西アフリカのアシャンチー人伝うるは、昔上帝人間にんかんに住みまのあたはなしたから人々幸福だった。
嘗てまのあた査列斯チヤアルス四世をあざけりて、徳の遺傳せざるをば、汝に於いてこれを見ると云ひき。
メンのつかいかた。(エイゼンシュテインのおかめの面のつかいかた。シァペルシンの面、むいみな面)
これを見て思う、エイゼンシュテインの方が頭がよい。人間のメンに対する興味――写楽――それはこのプドフキンの感覚には遠い。М・Х・А・Т型。
因みに人間の場合、両耳から頤にかけて生やした髯(所謂天神髯か)を当地方では、「オモヅラ髯」といふといふ。
津軽地方特有の俚諺 (新字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
それで、その時から「オモなきことをば、はぢを棄つとはいひける」とかう書いてある。
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
現にあれほど、郎女の心を有頂天に引き上げた頂板ツシオモテの光り輪にすら、明盲アキジひのやうに、注意は惹かれなくなつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
現にあれほど、郎女の心を有頂天に引き上げた頂板ツシオモテの光り輪にすら、明盲アキジひのやうに、注意は惹かれなくなつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
汝また彼の事を心に記してたづさへ行くべし、されど人に言ふなかれ。かくて彼はまのあたり見る者もなほ信ずまじきことどもを告げ 九一―九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
死者は死するに生者は生くるに異ならず、まのあたり見し人なりとて、わがかゞみて歩める間に踏みし凡ての事柄を我よりよくは見ざりしなるべし 六七―六九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
東仲町が大川橋にかかろうとするそのたもとを突っ切ると材木町、それを小一町も行った右手茶屋町の裏側に、四軒長屋が二棟掘抜井戸を中にしてむかい合っている。それが甚右衛門店であった。
きたむかへるわが畏怖おそれの原の上に、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
少しは世間にらを出して人気のあるものにしたいと
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「おい、名なしの権兵衛ごんべえ、近頃じゃおつう高く留ってるじゃあねえか。いくら教師の飯を食ったって、そんな高慢ちきならあするねえ。ひとつけ面白くもねえ」黒は吾輩の有名になったのを、まだ知らんと見える。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
 と云われて半次は笑い度くなった。「よう、まあ其のツラで」と思ったが「そうですな」と相槌打つ。
中村仲蔵 (新字新仮名) / 山中貞雄(著)
ところがキミ、僕ときたら、若い時分からジジイみたいな半老はんぼケのツラをしていたんだ、いくら剃っても髭はぎしぎし生えるし、毎日お湯にはいっても顔はきれいにならない、僕はね、その時分流行っていたカイゼル型の髭を生やしていたが、この髭ときたら、その頃の写真を見ただけでも、ぞっとしてくるね、何しろ生やし際はまだ薄いもんだから、ひそかに墨を刷いていたこともあるんだ。
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
にんじんは、ためらわず、喜びにおむてを輝かす。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
「古雅結構、おもしろき事に御座候。(森云。面の下原文白字を脱す。)土佐画の画工等、或は社頭の式ををみる人あり。(森云。をみ二字衍文。)或は路中行装をみるもの有、洛東にて騎馬音楽有之、此所へ来りみるもの有。御蔭森御旅所にて、音楽神供を観するもの有。江戸人と違心を用候事感心いたし候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
幾度いくたびか立出でゝ、出で行きし方を眺むれど、沈み勝なる母のおもぶせは更なり、此頃とんぼ追ひの仲間に入りて楽しく遊びはじめたる弟の形も見えず。
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
いつまでかおもわ輝く
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
「いや、そうとばかりは云えん。――彼等には、選ぶべきを選ぶ知識がない。――たとえば、徳川内府の如き老獪ろうかいに、われらは天下を渡すわけには参らぬ! 秀頼公をさしおいて、のめのめと、内府の思うつぼへ天下を差し出して、何と、故太閤殿下へ、あの世で会わすかんばせがあるか」
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しか製作せいさく遲々ちゝとして一かう捗取はかどらぬ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
それは逆さまだ、こっちのほうのりをつけた方がよいのと。
とはいえそれは忍ぼうと思えば忍びもなろうが、まのあたりに意久地なしと言わぬばかりのからみ文句、人を見括みくびッた一言いちごんばかりは、如何いかにしても腹にえかねる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
余は驚きの余り蹌踉よろめきて倒れんとしわずかに傍らなる柱につかまり我が身体を支え得たり、支え得しまゝしばしが程はほとんど身動きさえも得せず、読者よ余は当時医学生たりしだけに死骸を見たるは幾度なるを知らず病院にも之を学校にも之を見たり、しかれどもまのあたり犯罪の跡を見たるは実に此時が初てなり。
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
かれ山代やましろ苅羽井かりはゐに到りまして、御かれひきこしめす時に、ける老人來てその御かれひりき。
ひところ、さじ一本で千代田の大奥に伺候したことさえあるので、いまだに相良玄鶯院と御典医名で呼ばれている名だたる蘭医らんい、野に下ってもその学識風格はこわもての浪士たちをあごの先でこき使って、さて、何をどうしようというのでもない。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「まけ柱ほめて造れる殿の如、いませ。母刀自オメ変りせず」(万葉巻二十、四三四二)は真木柱より其を建て、其様にゆるぎなかれとほぎ言して造つた殿と言ふので、ほぐと殆違はぬ時代の用例である。