“老獪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうかい90.1%
らうくわい4.2%
ずる4.2%
らうくあい1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その老獪ろうかいなやり口を思うと、蟹江はまったく忌々いまいましい気分になってきます。しかしこれは忌々しがってばかりもいられないことでした。
Sの背中 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
今では掛り人で、奉公人も同樣ですが、もと/\育ちのいゝお吉は、老獪らうくわいな岡つ引にからんで來られると、口もろくに利けません。
北條某ほうじょうなにがしとやらもう老獪ずる成上なりあがものから戦闘たたかいいどまれ、幾度いくたびかのはげしい合戦かっせん挙句あげくはてが、あの三ねんしのなが籠城ろうじょう、とうとう武運ぶうんつたな三浦みうらの一ぞく
明子はこの伯爵でさへ、彼女の姿を見た時には、その老獪らうくあいらしい顔の何処かに、一瞬間無邪気な驚嘆の色が去来したのを見のがさなかつた。
舞踏会 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)