小山清
1911.10.04 〜 1965.03.06
“小山清”に特徴的な語句
寄席
顰
贔屓
偶々
許
褒
若
脹
大根
妓
惚
戴
侮
咄嗟
籠
窺
籠
睨
躯
云
流石
馴染
硝子
躊躇
繃帯
疎
一寸
傍
袂
可笑
聯想
惹
三味線
頻
酉
質
袴
被
纏
結
漸
殆
暖簾
擲
可憐
偲
就
凝
吐胸
庇
著者としての作品一覧
犬の生活(新字新仮名)
読書目安時間:約33分
私はその犬を飼うことにした。「神様が私にあなたのもとへゆけと告げたのです。あなたに見放されたら、私は途方に暮れてしまいます。」とその眼が訴えているように思われたので。またその眼はこ …
読書目安時間:約33分
私はその犬を飼うことにした。「神様が私にあなたのもとへゆけと告げたのです。あなたに見放されたら、私は途方に暮れてしまいます。」とその眼が訴えているように思われたので。またその眼はこ …
井伏鱒二によせて(新字新仮名)
読書目安時間:約11分
井伏さんに「点滴」という文章がある。太宰治を追憶した文章である。それによると、太宰と井伏さんとは、水道栓から垂れる雫の割合のことで、無言の対立を意識していたようである。太宰は一分間 …
読書目安時間:約11分
井伏さんに「点滴」という文章がある。太宰治を追憶した文章である。それによると、太宰と井伏さんとは、水道栓から垂れる雫の割合のことで、無言の対立を意識していたようである。太宰は一分間 …
生い立ちの記(新字新仮名)
読書目安時間:約42分
私は数え年の二つのとき、父母に伴われて大阪へ行った。大正の始であった。 その頃、私の父は摂津大掾の弟子で、文楽座に出ていた。父は二つのとき失明した。脳膜炎を患ったためだという。父は …
読書目安時間:約42分
私は数え年の二つのとき、父母に伴われて大阪へ行った。大正の始であった。 その頃、私の父は摂津大掾の弟子で、文楽座に出ていた。父は二つのとき失明した。脳膜炎を患ったためだという。父は …
おじさんの話(新字新仮名)
読書目安時間:約43分
昭和二十年の三月上旬に、B29が東京の下町を襲撃した際に、私は一人の年寄と連れ立って逃げた。その年寄のことを、なが年私はおじさんと呼んでいる。おじさんはそのとき、折りわるく持病の神 …
読書目安時間:約43分
昭和二十年の三月上旬に、B29が東京の下町を襲撃した際に、私は一人の年寄と連れ立って逃げた。その年寄のことを、なが年私はおじさんと呼んでいる。おじさんはそのとき、折りわるく持病の神 …
落穂拾い(新字新仮名)
読書目安時間:約18分
仄聞するところによると、ある老詩人が長い歳月をかけて執筆している日記は嘘の日記だそうである。僕はその話を聞いて、その人の孤独にふれる思いがした。きっと寂しい人に違いない。それでなく …
読書目安時間:約18分
仄聞するところによると、ある老詩人が長い歳月をかけて執筆している日記は嘘の日記だそうである。僕はその話を聞いて、その人の孤独にふれる思いがした。きっと寂しい人に違いない。それでなく …
桜林(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間1分
私は浅草の新吉原で生れた。生家は廓のはずれの俗に水道尻という処に在った。大門から仲の町を一直線に水道尻に抜けて検査場(吉原病院)につきあたると、左がわに弁財天を祀った池のある公園が …
読書目安時間:約1時間1分
私は浅草の新吉原で生れた。生家は廓のはずれの俗に水道尻という処に在った。大門から仲の町を一直線に水道尻に抜けて検査場(吉原病院)につきあたると、左がわに弁財天を祀った池のある公園が …
栞(新字新仮名)
読書目安時間:約8分
関東大震災の時、浅草にいた私の一家は焼出されて、向島の水神にいた親戚の家に避難した。そこは私の祖母の里であったが、祖母にとっては嫂にあたる人(私達は水神のおばさんと呼んでいた)の身 …
読書目安時間:約8分
関東大震災の時、浅草にいた私の一家は焼出されて、向島の水神にいた親戚の家に避難した。そこは私の祖母の里であったが、祖母にとっては嫂にあたる人(私達は水神のおばさんと呼んでいた)の身 …
聖アンデルセン(新字新仮名)
読書目安時間:約40分
「海は凪いでいた。」と月は言った。「水は私が帆走っていた晴朗な空気のように透明だった。私は海の表面より深く下の方の珍しい植物を見ることが出来た。それは森の中の巨大な樹木のように、数 …
読書目安時間:約40分
「海は凪いでいた。」と月は言った。「水は私が帆走っていた晴朗な空気のように透明だった。私は海の表面より深く下の方の珍しい植物を見ることが出来た。それは森の中の巨大な樹木のように、数 …
聖家族(新字新仮名)
読書目安時間:約12分
ヨセフは牛の頸に繋ぐ軛をこしらえていた。すると、傍の寝床の中で眠っていた息子のイエスが目をさまして、泣声をたてた。この寝床は、イエスがベツレヘムの馬小屋で生れたときに寝床の代りをし …
読書目安時間:約12分
ヨセフは牛の頸に繋ぐ軛をこしらえていた。すると、傍の寝床の中で眠っていた息子のイエスが目をさまして、泣声をたてた。この寝床は、イエスがベツレヘムの馬小屋で生れたときに寝床の代りをし …
西隣塾記(新字新仮名)
読書目安時間:約32分
こないだ電車の中で新国劇の「大菩薩峠」上演の広告ビラを見かけた。中里介山居士追善興行としてあった。この芝居の上演も久し振りな気がする。介山居士は戦争中、生れ在所の西多摩郡の羽村で急 …
読書目安時間:約32分
こないだ電車の中で新国劇の「大菩薩峠」上演の広告ビラを見かけた。中里介山居士追善興行としてあった。この芝居の上演も久し振りな気がする。介山居士は戦争中、生れ在所の西多摩郡の羽村で急 …
前途なお(新字新仮名)
読書目安時間:約31分
金沢イエは私の父の浄瑠璃の弟子である。短い間であったが内弟子に来ていたこともあった。私は小学校の五年生位だった。イエはそのとき十五位だったろう。あれは稚児輪というのだろう、絵に見る …
読書目安時間:約31分
金沢イエは私の父の浄瑠璃の弟子である。短い間であったが内弟子に来ていたこともあった。私は小学校の五年生位だった。イエはそのとき十五位だったろう。あれは稚児輪というのだろう、絵に見る …
早春(新字新仮名)
読書目安時間:約20分
おきぬは武蔵野市のはずれにある、アパートの女中である。ことし十九になる。小柄でまるまるとふとっていて、お団子のような感じがする。油気のない髪をしていて、器量もまずい。男の気を惹くよ …
読書目安時間:約20分
おきぬは武蔵野市のはずれにある、アパートの女中である。ことし十九になる。小柄でまるまるとふとっていて、お団子のような感じがする。油気のない髪をしていて、器量もまずい。男の気を惹くよ …
その人(新字新仮名)
読書目安時間:約30分
連れられてきた私を見てその人は云った。 「なんだ、またかえってきたのか。いくじなしめ。」 私はその時鈍く笑っただろうか。その人が言葉をかけてくれたのには、それでホッとする気持があっ …
読書目安時間:約30分
連れられてきた私を見てその人は云った。 「なんだ、またかえってきたのか。いくじなしめ。」 私はその時鈍く笑っただろうか。その人が言葉をかけてくれたのには、それでホッとする気持があっ …
遁走(新字新仮名)
読書目安時間:約17分
私は中学校の三年生のとき、家出をしたことがある。原因はいまだから話すが、幾何の宿題をなまけて、先生から叱られるのが恐かったからである。 私の学校の幾何を担任していた先生は、とても恐 …
読書目安時間:約17分
私は中学校の三年生のとき、家出をしたことがある。原因はいまだから話すが、幾何の宿題をなまけて、先生から叱られるのが恐かったからである。 私の学校の幾何を担任していた先生は、とても恐 …
「晩年」によせて(新字旧仮名)
読書目安時間:約3分
一昨年(昭和三十年)の夏、私は筑摩書房発行の日本文学アルバムの仕事で太宰治の写真帳をつくるために、はじめて津軽を旅行した。青森に着いて県庁に太宰さんの兄さんの津島文治氏をたづねた際 …
読書目安時間:約3分
一昨年(昭和三十年)の夏、私は筑摩書房発行の日本文学アルバムの仕事で太宰治の写真帳をつくるために、はじめて津軽を旅行した。青森に着いて県庁に太宰さんの兄さんの津島文治氏をたづねた際 …
日日の麺麭(新字新仮名)
読書目安時間:約11分
末吉は屋台のおでん屋である。ことし四十五になる。大柄で躯つきもがっしりしている。生れつき丈夫な方で、これまであまり病気などしたことはない。しんが丈夫なのであろう。それほど労働で鍛え …
読書目安時間:約11分
末吉は屋台のおでん屋である。ことし四十五になる。大柄で躯つきもがっしりしている。生れつき丈夫な方で、これまであまり病気などしたことはない。しんが丈夫なのであろう。それほど労働で鍛え …
風貌:――太宰治のこと(新字新仮名)
読書目安時間:約31分
——私はたいていうなだれて、自分の足もとばかり見て歩いていた。けれども自分の耳にひそひそと宿命とでもいうべきものを囁かれる事が実にしばしばあったのである。私はそれを信じた。私の発見 …
読書目安時間:約31分
——私はたいていうなだれて、自分の足もとばかり見て歩いていた。けれども自分の耳にひそひそと宿命とでもいうべきものを囁かれる事が実にしばしばあったのである。私はそれを信じた。私の発見 …
朴歯の下駄(新字新仮名)
読書目安時間:約17分
むかしの話だ。 私がそのみせの前を通ったとき、そこの番頭さんが、 「よう、前田山。」 と私のことを呼びかけた。その頃私は廓を歩くと、いつも「応援団長」とか「朴歯の旦那」とか呼ばれた …
読書目安時間:約17分
むかしの話だ。 私がそのみせの前を通ったとき、そこの番頭さんが、 「よう、前田山。」 と私のことを呼びかけた。その頃私は廓を歩くと、いつも「応援団長」とか「朴歯の旦那」とか呼ばれた …
メフィスト(新字新仮名)
読書目安時間:約59分
まえがき これは終戦直後、太宰さんがまだ金木に疎開中で、私独りが三鷹のお家に留守番をしていた時に書いたものです。その後太宰さんが上京なさって、入れかわりに私は北海道に渡りました。そ …
読書目安時間:約59分
まえがき これは終戦直後、太宰さんがまだ金木に疎開中で、私独りが三鷹のお家に留守番をしていた時に書いたものです。その後太宰さんが上京なさって、入れかわりに私は北海道に渡りました。そ …
安い頭(新字新仮名)
読書目安時間:約33分
下谷の竜泉寺町という町の名は、直接その土地に馴染のない人にも、まんざら親しみのないものでもなかろう。浅草の観音さまにも遠くはないし、吉原遊廓は目と鼻のさきだし、お酉さまはここが本家 …
読書目安時間:約33分
下谷の竜泉寺町という町の名は、直接その土地に馴染のない人にも、まんざら親しみのないものでもなかろう。浅草の観音さまにも遠くはないし、吉原遊廓は目と鼻のさきだし、お酉さまはここが本家 …
夕張の宿(新字新仮名)
読書目安時間:約24分
北海道の夕張炭坑に、弥生寮という炭坑夫の合宿がある。ある日、寮生の一人で坑内雑夫をしている順吉というのが、痔の手術をするために炭坑病院に入院した。順吉にはまえから痔の気があったのだ …
読書目安時間:約24分
北海道の夕張炭坑に、弥生寮という炭坑夫の合宿がある。ある日、寮生の一人で坑内雑夫をしている順吉というのが、痔の手術をするために炭坑病院に入院した。順吉にはまえから痔の気があったのだ …
老人と孤独な娘(新字新仮名)
読書目安時間:約5分
小さな川を隔てて、少し遠い処に墓地があった。はじめて来たとき、老人は墓地を好んだ。樹の間がくれに、小さな墓地であった。一度、雨がひどく降るときに、寂しさがあった。明治十三年、慶応二 …
読書目安時間:約5分
小さな川を隔てて、少し遠い処に墓地があった。はじめて来たとき、老人は墓地を好んだ。樹の間がくれに、小さな墓地であった。一度、雨がひどく降るときに、寂しさがあった。明治十三年、慶応二 …
老人と鳩(新字新仮名)
読書目安時間:約10分
老人は六十二になった。右半身が不自由だった。右腕が痛かった。でも、だんだん少しはよくなった。歩きだしてしばらくすると右の肺が痛かった。熟っとしていると、痛みは消えていった。三十にな …
読書目安時間:約10分
老人は六十二になった。右半身が不自由だった。右腕が痛かった。でも、だんだん少しはよくなった。歩きだしてしばらくすると右の肺が痛かった。熟っとしていると、痛みは消えていった。三十にな …
わが師への書(新字新仮名)
読書目安時間:約31分
それは一冊の古ぼけたノートである。表紙には「わが師への書」と書いてある。あけると扉にあたる頁に「朝を思い、また夕を思うべし。」と書いてある。内容は一人の少年が「わが師」へ宛てて書き …
読書目安時間:約31分
それは一冊の古ぼけたノートである。表紙には「わが師への書」と書いてある。あけると扉にあたる頁に「朝を思い、また夕を思うべし。」と書いてある。内容は一人の少年が「わが師」へ宛てて書き …
私の処女出版(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
私の処女出版、と言つてもそれはついこなひだのことである。丁度一年まへに、私は初めて、「落穂拾ひ」といふ貧しい小説集を出した。そして私は分不相応な好意を受けた。けれども、好意といふも …
読書目安時間:約1分
私の処女出版、と言つてもそれはついこなひだのことである。丁度一年まへに、私は初めて、「落穂拾ひ」といふ貧しい小説集を出した。そして私は分不相応な好意を受けた。けれども、好意といふも …
“小山清”について
小山 清(こやま きよし、1911年(明治44年)10月4日 - 1965年(昭和40年)3月6日)は東京出身の小説家。太宰治の門人としても知られる。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“小山清”と年代が近い著者
きょうが誕生日(1月17日)
きょうが命日(1月17日)
ゲオルヒ・ヒルシュフェルド(1943年)
板倉勝宣(1923年)
波多野精一(1950年)
アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン(1837年)
嶋中雄作(1949年)
石川千代松(1935年)
河井酔茗(1965年)
今月で生誕X十年
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
箕作秋坪(生誕200年)