“殆”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ほとん58.8%
ほと29.9%
ほとんど9.0%
あやう0.7%
ほとほ0.4%
あぶな0.1%
あや0.1%
あやふ0.1%
うたが0.1%
ちょう0.1%
(他:3)0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“殆”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語11.5%
文学 > 日本文学 > 日本文学11.1%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行7.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
翌朝よくてうになつてると、海潮かいてうほとん平常へいじやうふくしたが、見渡みわたかぎ
表慶館へいけいくわんに陳列されてゐた陶器類はほとんど破損したといふことであるが、その他にも損害は多いにちがひない。
健三はほとんど考えの及ばないような眼付をして、極端に近い一種の個人主義の下に存在しているこの一家の経済状態を眺めた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ほとんど粉韲ふんさいせられざるものはるまいとおもはるゝ、しかこの三尖衝角さんせんしやうかく
中へはいつて、おさへてゐたノツブを離すのと、椅子にかけてゐた四十恰好の婦人の立上つたのとが、ほとんど、同時である。
手巾 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
馬車の窓より洩るる燈光に、明子の明眸めいぼうの更に美しかりしは、ほとんど予をしてかたはらに子爵あるを忘れしめぬ。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いかに多く積むも扱いようでたちまちなくなる、あやうきものは金銭なり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
『唐詩選』を見て唐詩を評し展覧会を見て画家を評するはあやうし。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
この「ほとほと死にき」をば、あやうしの意にして、胸のわくわくしたと解する説もあり、私も或時あるときにはそれに従った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これをて云ふべきこと爲すべきことの心にかゝりて、其夜はほとほと眠らざりき。
「あれ、おあぶなうございますよ。さうして大相召上つてゐらつしやるやうですから、ともかくもお俥でおいであそばしまし」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
咸丘蒙かんきゅうもう問いて曰く、語に言う、盛徳せいとくひとは君得て臣とせず、父得て子とせず、舜は南面して立ち、堯は諸侯をひきいて北面してこれに朝せり、瞽瞍こそうまた北面してこれに朝す、舜瞽瞍を見てそのかたちいためるあり、孔子曰く、この時に於てや、天下あやうかりしかな、岌岌乎たりきと。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
〔譯〕果斷くわだんは、より來るもの有り。より來るもの有り。ゆうより來るもの有り。義と智とをあはせて來るもの有り、じやうなり。たゞゆうのみなるはあやふし。
正しく認識する道は、「多く聞きて疑わしきをき……多く見てうたがわしきを闕く」ことである。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「大事ない/\、あわせぢやけれどの、れた上衣うわぎよりはましでござろわいの、ぬしも分つてある、あでやかな娘のぢやで、お前様にちょういわ、其主そのぬしもまたの、お前様のやうな、わか綺麗きれいな人と寝たら本望ほんもうぢやろ、はゝはゝはゝ。」
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
仰向あおむい蒼空あおぞらには、余残なごりの色も何時しか消えせて、今は一面の青海原、星さえ所斑ところまだらきらめでてんと交睫まばたきをするような真似まねをしている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「果断より来たる者あり、より来たる者あり、勇より来たる者あり。義と智をあわせてしかして来たる者あるは上なり。いたずらに勇のみなる者し」
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その氷の山にムカうて居るやうな、骨のウヅく戦慄の快感、其が失せて行くのをオソれるやうに、姫は夜毎、鶏のうたひ出すまでは、ホトンド、祈る心で待ち続けて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)