“危殆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きたい71.8%
ヒアヒ7.7%
ヒアイ5.1%
あぶな2.6%
あやふや2.6%
ひあい2.6%
ひあひ2.6%
キタイ2.6%
ヒヤイ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我が国民はこれまで誤って外国人を危殆きたいに陥らしめるような事を度々やったけれども、これはその外国人の真相を知らんからである。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
あの型ばかり取り殘された石城シキの爲に、何だか屋敷へ入ることが、物忌み—たぶう—を犯すやうな危殆ヒアヒな心持ちで、誰も彼も、柵まで又、門まで來ては、かいまみしてひき還すより上の勇氣が
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
こんな危殆ヒアイな感じが心を掠めたものだつたが、何分實際に作者に行き逢つてゐない。知つてゐるのは、春部の話して聞す太宰君だけである。
水中の友 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「うむ、待て、危殆あぶない! 待てと言ったら待て!」と、小平太は狼狽うろたえながら、その手を振り放そうとした。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
その基礎とさるる材料が甚だ危殆あやふやなるに呆れ、年来潜心その蒐集を事とし、不毛一件ごときも一大問題としていかな瑣聞をも蔑せず。
物忌み——たぶう——を犯すような危殆ひあいな心持ちで、誰も彼も、さくまで又、門まで来ては、かいまみしてひきかえすより上の勇気が、出ぬのであった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
あの形式だけ残された石城しきの為に、何だか屋敷へ入ることが、物忌み—たぶう—を犯すやうな危殆ひあひな心持ちで、誰も彼も、柵まで又門まで来ては、かいまみして帰るより外に
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ココニ至ツテ、北条天下ノ民土、全ク、旱天カンテンノ亀裂ニ似タル危殆キタイヲ呈シ、タミ、雨ヲ待ツノ声、今ヤ地ニ満チテ、シカモ声無シ……。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの戦争の後——まだ「老優人」たちの生き残つてゐたにかゝはらず——若し此二人が歌舞妓の世界に出て居なかつたとしたら、どんな事になつたらうと実に危殆ヒヤイな気持ちがする。