“危懼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きく55.0%
きぐ35.0%
あぶな5.0%
あぶなっかし5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに代つて、一そう切実な危懼きくと不安とがあつた。危懼は、若い医者がひよつとして何か失策をしはしないかといふことである。
少年 (新字旧仮名) / 神西清(著)
すべてが奇蹟とも見え、かつすべてが当然とも思われる。しかしながら、僕の感傷的な憂国の情が、祖国の将来に抱かずにおけない危懼きぐ…………。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
鬱然とした危懼あぶなさがまたあって、まだ何かありはしないか、ありはしないかと、全身の毛が一本一本逆立ってゆくような焦だたしさを覚えてくると、はしなく眼に止まったのは
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
可心にとって、能登路のこの第一歩の危懼あぶなっかしさが、……——実はしんをなす事になるんです。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)