“危”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あぶな22.8%
あやう21.4%
あぶ17.0%
あや14.7%
あやぶ10.7%
あやふ5.4%
あぶね3.3%
あぶの1.8%
0.4%
0.4%
あぶなつ0.2%
あぶなツ0.2%
あむ0.2%
あやうき0.2%
あやふき0.2%
あわ0.2%
きづか0.2%
きわ0.2%
たか0.2%
やば0.2%
アブナ0.2%
ヤバ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつまでそこの藝者屋にもゐられないし、それにもう塔の澤は一體にあぶなくなつたから、今度は湯本ゆもと福住ふくずみへ逃げるんだつて言ふのよ。
梅龍の話 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
ただ一呑ひとのみ屏風倒びょうぶだおしくずれんずるすさまじさに、剛気ごうき船子ふなこ啊呀あなやと驚き、かいなの力を失うひまに、へさきはくるりと波にひかれて、船はあやうかたぶきぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつこの川辺かわべのおれたちのかえされてしまうかわかったものでない。あぶないとなったら、どこへかしをしなけりゃならん。
縛られたあひる (新字新仮名) / 小川未明(著)
城下より来たりて源叔父の舟頼まんものは海に突出つきいでいわに腰を掛けしことしばしばなり、今は火薬の力もてあやうき崖も裂かれたれど。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
宮はあやぶみつつ彼の顔色をうかがひぬ。常の如く戯るるなるべし。そのおもてやはらぎて一点の怒気だにあらず、むし唇頭くちもとには笑を包めるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いまかならずしも(六四)其身そのみこれもらさざるも、しかも((説者ノ))((適〻))かくところことおよばんに、かくごとものあやふし。
北八きたはちは、にやり/\、中流ちうりういたころほ一錢蒸汽いつせんじようき餘波よはきたる、ぴツたり突伏つツぷしてしまふ。あぶねえといふは船頭せんどうこゑ、ヒヤアときもひやす。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「あら! おあぶのうございますわ。」と、赤い前垂掛の女中姿をした芸者達に、追いまとわれながら、荘田しょうだ勝平は庭の丁度中央まんなかにある丘の上へ、登って行った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それを抜こうとするため、ちからが余りひょろついて、ぶなく倒れようとした。ハネ泥で裾まわりが濡れ気もちが悪かった。
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
蜀道のけん、蜀水のも、踏みわたること幾度。蜿蜒えんえんとして軍馬はやがて漢中へ入った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心着こゝろづく、とくもんでるやうなあぶなつかしさ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……ところ千丈せんぢやうみねからくづれかゝる雪雪頽ゆきなだれしたたきゞるよりあぶなツかしいのに——度胸どきようでないと復興ふくこう覺束おぼつかない。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どうせ一度は捨小舟すておぶねの寄辺ない身に成ろうも知れぬと兼て覚悟をして見ても、其処そこ凡夫ぼんぶのかなしさで、あやうきに慣れて見れば苦にもならずあてに成らぬ事を宛にして、文三は今歳の暮にはお袋を引取ッて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そのあやふきふんで熊を捕はわづか黄金かねため也。金慾きんよくの人をあやまつ色慾しきよくよりもはなはだし。されば黄金わうごんみちを以てべし、不道をもつてべからず。
今度はずっと矢頃が近い、乗っかけるように切って放したのだが、あわや! というとたんに狼はひらりと身をかわした。矢はすさまじく地へ突立ち、狼は平然と向うへ行って立っている。
備前名弓伝 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
すわや海上の危機はせまるとおぼしく、あなたこなたに散在したりし数十の漁船は、にぐるがごとく漕戻こぎもどしつ。観音丸かんのんまるにちかづくものは櫓綱ろづなゆるめて、この異腹いふくの兄弟の前途をきづかわしげに目送もくそうせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まさに発足ほっそくしようとしているきわどいところだった。
てうるや、(三九)きみこれおよべばすなは(四〇)げんたかくし、これおよばざればすなは(四一)おこなひたかくす。くにみちればすなは(四二)めいしたがひ、みちければすなは(四三)めいはかる。
あっしあ、この方とは、少し渡世が違うんで——御大家に伺って、こんなものを頂く気なら、何も好んで、夜、夜中、塀を乗り越えたり、戸を外したりして、やばい仕事はしてはいません。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
乙吉オトキチ新美シンミノ二人ガ、子供ヲ大事ニ気ヲケマス。一雄カズオハ深イ所デ泳イデモアブナイコトハアリマセン。コノ夏ハクラゲヲ大変オソレマス。シカシヨク泳ギ、ソシテヨク遊ビマス。
あっしゃこれで貴女あなた生命いのちがけのファンなんだよ。ドンナにヤバい思いをしても、貴女あなたの芝居ばっかりは一度も欠かした事はないし、ブロマイドだって千枚以上めているんだぜ。ハハ」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)