“引”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
57.6%
ひき13.7%
ひっ10.9%
4.8%
ぴき2.7%
ひつ2.4%
ひい1.7%
ひか1.4%
びき0.7%
ひッ0.7%
ひけ0.7%
ひく0.6%
0.6%
いん0.3%
ひん0.3%
ひツ0.1%
0.1%
0.1%
びけ0.1%
ぴい0.1%
0.1%
ヒク0.1%
ヒコ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そこに、わたしいてきたくるまがありますから、ひとついてごらんなさい。」と、おとうとは、おごそかにいいました。
くわの怒った話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はずかしさで唇までがって言うことを聴かないように思えた、「私、あなたを愛してますわ。どうしてあんなに私をいじめるの?」
あにといへるはしづか膝行いざりりてさしのぞくに、くろおほかみ最惜いとをしげもなくひきつめて
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たとひある一二のいへ潰倒くわいたうしても、ひきつゞいて火災くわさいこしても、それはほとん問題もんだいでない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
夫人、雨傘をすぼめ、柄を片手に提げ、手提てさげを持添う。櫛巻くしまきひっかけ帯、駒下駄こまげたにて出づ。その遅桜をながめ、
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
エエ、ままよこの人形の、艶かしい這面しゃっつらを、叩きのめし、手足をひっちぎってしまったなら、門野とてまさか相手のない恋も出来はすまい。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
今夜の大嵐おおあらしに逢って退きならなくなったのだけれど、あのお方はなんだって、今頃こんな淋しい所にぽつねんとしているのかしら? と
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕かね、僕だってうんとあるのさ、けれども何分貧乏とひまがないから、篤行とっこうの君子を気取ってねこと首っきしているのだ。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が、その間の悪さも漸く救われました。廊下を近づく足音——母親か看護婦かはわかりませんが、誰やらがこの退ぴきならぬ場面へ来た様子です。
わたし常住じやうじゆう仕事しごと疊紙たゝうくびぴきなればほんの一針ひとはり造作ざうさ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
論語はい本だ。い本だからと言つて、それで人生がひつくりかへるものなら、この世は幾度かう引くり覆つてゐる筈だ。
からう、からう、そりやざぶりとぢや。」とをけさかしまにして、小兒こどもかたから背中せなかひつかぶせ、
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
始めはず英文を蘭文に飜訳することを試み、一字々々字をひいてソレを蘭文に書直せば、ちゃんと蘭文になって文章の意味を取ることに苦労はない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
渡邊織江が殺されましたのは、子刻こゝのつ少々前で、丁度同じ時刻にの春部梅三郎が若江というお小姓の手をひいて屋敷を駈落致しました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
父と下町へ行くのはいつも私の楽しみにして居たことで、此日もかういはれるとうれしくてたまらず、父の手にひかれてイソ/\行升ゆきました。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
女房は暗がりの路次に足をひかれ、穴へ掴込まれるやうに、頸から、肩から、ちり毛もと、ぞッと氷るばかり寒くなつた。
夜釣 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ゆうべ一しょに泊るはず小金こがね奉行が病気びきをしたので、寂しい夜寒よさむを一人でしのいだのである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この奇遇のもとは、妻籠と馬籠の両青山家に共通な木瓜もっこうと、丸に三つびきの二つの定紋からであった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ばちを片手でひッつかむと、恐る恐る差出さしだした手を素疾すばや引込ひっこめ、とさかをはらりと振ってく。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若旦那さまが此処これへおいでになって、己のびんの毛を一本/\ひッこ抜き、五分だめしにしてお胸を晴して下さるようにお詫ことをして下さい、誠に悪い事をしましたから
その上小林は斟酌しんしゃくだの遠慮だのを知らない点にかけて、たいていの人にひけを取らないように、天から生みつけられた男であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分を姉さんといってかしずくのが出来て、秋の仁和賀にわかにもひけを取らず、座敷へ出ても押されぬ一本、は清元で、ふり花柳はなやぎの免許を取り
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寒火をひくかけひつゝこげざるは、火脉の気いまだ陽火をうけて火とならざる気息いきばかりなるゆゑ也。
長命寺ちやうめいじより四五けん此方こなたにてすゝむひくもならず、他の時なればうるさき混雑こんざつやと人をいとおこるべきに
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「へい」と関市せきいちが、大あわてで取りだしてきた節巻ふしまきとうにくすねきのつるをかけた強弓ごうきゅう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこで二度目のくじきが行われて今度は力造りきぞうという男がくじに当たった。
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
そのいんうちに記して曰く、つまびらかに其の進修の功をうに、日々にことなるありて、月々に同じからず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たまたま! 赫奕かくやくたる明星みやうじやう持主もちぬしなる、(おう)の巨魁きよくわい出現しゆつげんじゆくして、天公てんこう使者ししやくちりて、あらかじいんをなすものならむか。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いやか、爺婆じじばばるから。……そうだろう。あんな奴は、今におれがたたき殺してやろう、と恐ろしく意気込んで、飛上って、高いえだの桃の実をひんもぎって一個ひとつくれたんだ。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「なるほど、そいつはいい思いつきだ。お前たちもだいぶ仕事がうまくなったようだ。じゃ、行って来い。そしてあいつ等を仲たがいさせるまでは決して帰って来るな。でないとお前たちの生皮なまかわひんむいでしまうぞ。」
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
婦人をんな衣服きものひツかけて椽側えんがははいつてて、突然いきなりおびらうとすると、白痴ばかしさうにおさへてはなさず、げて。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それでからもう砂利じやりでもはりでもあれとつちへこすりつけて、とうあまりもひる死骸しがいひツくりかへしたうへから、五六けんむかふへんで身顫みぶるひをして突立つツたつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と言ひ/\、片手を髪の毛のなかに突つ込んで、なかから兎でも追ひ出すやうに、やけきまはす。
ちょうど北の方の千島、カムサツカ、北海道の山奥あたりからき上げて来る熊の皮屋から皮を仕入れて、あと月の半ばに東京へ着いたんです……。
そして知行ちぎょうは当分の内六分びけを以て給するという達しがあって、実は宿料食料のほか何の給与もなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
此の頃けえっても友達がねえで、はなししても言葉が分んねえてエ、食物くいものが違って淋しくってなんねえテ、長く屋敷奉公したから種々いろ/\な芸事がある、三味さみイおっぴいたり、それに本や錦絵があるから見にお出でなさえ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
兵古帯ヘコオビズルズルキズリナガラ書店ショテンケツケ、女房ニョウボウノヘソクリヌスンデ短銃タンジュウウガゴトキトキメキ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
凡隊中ノ事 一切隊長ノ処分シヨブンニ任ス 敢テ或ハ違背イハイスル勿レ モシ暴乱ボウラン事ヲヤブリ モウ謬害リヤウガイヒクニ至テハ 隊長其死活シクハツセイスルモ亦ユル
海援隊約規 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
……処女のすや板戸を オソぶらひ、我が立たせれば、ヒコづらひ、我が立たせれば 青山に鵺は鳴き、さ野つ鳥雉はとよむ。
鶏鳴と神楽と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)