“斟酌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんしゃく90.0%
しんしやく10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ああ、それも売物じゃいうだけの斟酌しんしゃくに違いないな。……お客様に礼言いや。さ、そして、何かを話しがてら、御隠居の炬燵こたつへおいで。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あまり負かしては気の毒だと思って斟酌しんしゃくしますと、勘がよいのですからすぐ悟って、「もうおやめにしましょう」といわれるのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
今までの手口から見て、無耻むちで、殘酷で、手加減も遠慮もないところを見ると、どう斟酌しんしやくして考へても、人間らしい心の持主とは思へなかつたのです。
此方こつちの身にも成つて少しは斟酌しんしやくするが可いぢやないか。一文も費ひもせんで五百円の証書が書けると想ふかい
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)