“しんしゃく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
斟酌96.1%
酙酌1.0%
勘酌1.0%
参酌1.0%
尋酌1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまり負かしては気の毒だと思って斟酌しんしゃくしますと、勘がよいのですからすぐ悟って、「もうおやめにしましょう」といわれるのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
真にいまだ先覚者の説を翫味がんみせずしてこれを誤解敷衍ふえんするあり、あるいはその反対の人あえて主唱者の意を酙酌しんしゃくせずしてこれを誤解弁駁するあり
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
ただ民権説を主張するにおいてやや国情を酙酌しんしゃくしたるに過ぎず、当時にありてはこの論派中各種の間においていまだいちじるしき論争を開きたることあらず。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
迷惑や気の毒を勘酌しんしゃくして巾着切が出来るものか。真人間でない者に、おめえ、道理を説いたって、義理を言って聞かしたって、巡査おまわりほどにも恐くはねえから、言句もんくなしに往生するさ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
沼尻ぬまじりのあたりは、涼気すずけがあろうから、身の皮をいでなりと、風に吹かれて来るがよい。おれに参酌しんしゃくはいらぬ」
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
これ儒教的政論のすいぬきんでたるもの、尋常一様の封建政治の理想、必らずしもかくの如く精明なる大主義徹底したるにあらずといえども、その民情を尋酌しんしゃくし、民を養うを以て
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)