“優”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
やさ27.0%
まさ25.8%
すぐ18.1%
9.4%
やさし4.4%
まし3.2%
ゆう3.2%
いう2.7%
1.1%
おとな0.9%
(他:23)4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“優”を含む作品のジャンル比率
文学 > 英米文学 > 小説 物語32.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語9.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
いや、最初に彼と一しょにかしら公園へ出かけた三重子もまだどこかものやさしい寂しさを帯びていたものである。
早春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
生豆腐なまどうふ手掴てづかみに比べては、勿体もったいない御料理と思った。それにくれるのがやさしげなお婆さん。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「劣るどころかずっとまさっていますよ。」と明かに誰かが言わなければならないところだったので、ロリー氏がそれを言った。
彼は世間をよく知っていたので、そういう真心の誠実な奉仕にまさるものは世の中には何ものもないということを知っていた。
いやいや、いずれが勝つか、という世評では、武蔵が強しとする者、小次郎がすぐれたりという者、相なかばしているのである。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、魏のほうの総大将は曹洪、その下に張郃ちょうこう、兵力と装備においては、圧倒的に、魏のほうがすぐれてみえる。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これはお冬にもして美しい容貌きりやうですが、何處か病身らしく、日蔭の花のやうにたよりない娘です。年の頃は十八九。
これはお冬にもして美しい容貌きりょうですが、どこか病身らしく、日蔭の花のようにたよりない娘です。年の頃は十八九。
もとより、溝板どぶいたふたがあるから、ものの形は見えぬけれども、やさし連弾つれびきはまさしくその中。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自棄やけに、おくれ毛をゆすったが、……心配はさせない、と云う姉のような呑込んだやさし微笑ほほえみ
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うまれなんだがましであったものを! はや火酒しゃうちうってくだされ! 殿とのさまえ
「それじゃお前、初めの話と違うぞえ、そのくらいなら日本橋にいた方がまだしもましだ。続いて今までおればよかったに。」
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
純粋なる専門画家として、おのれさえ、纏綿てんめんたる利害の累索るいさくを絶って、ゆう画布裏がふりに往来している。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
近頃ではこれらの書籍を蒐集しゅうしゅうしただけでもゆうに相応の図書館は一杯になるだろうと思われる位である。
落着おちついてると……「あゝ、この野中のなかに、いうにやさしい七夕たなばたが……。」またあわてた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
瀧口、『いうに哀れなる御述懷、覺えず法衣をうるほし申しぬ。るにても如何なれば都へは行き給はで、此山には上り給ひし』。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
また非常ひじょうおんならしくさしいのとの区別くべつがあり、ばけ姿すがたもそれにじゅんじて
薄色の服をつけたさがたの彼女の雰囲気には、今夜のテーブルの用意もした主婦らしいほてりがちっとも感じられなかった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
『それは上等じやうとう牛酪バターでした』と三月兎ぐわつうさぎおとなしやかにこたへました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
三人さんにんは、親子おやこづれで、こゝのツばかりの、かすり羽織はおりおな衣服きものおとなしらしいをとこ
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その十六人は、いずれもみやびたるよろい直垂ひたたれを着ていました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
花やかにみやびかなり。
濫僧考補遺 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
舞臺を何とも謂へぬ情趣に整へてゐると共に、梅の花咲き散る頃のイウなる季節感が靡きかゝつてゐる。
山越しの弥陀 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
舞台を何とも謂へぬ情趣に整へてゐると共に、梅の花咲き散る頃のイウなる季節感が靡きかゝつてゐる。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
若、高、ヤサ(—男、—形)、浅、深などもまた動詞の将然言に形容詞接尾語し(し、しく)がついたのである。
用言の発展 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コレラ一万イチマン正直ショウジキ、シカモ、バカ、ウタガウコトサエラヌヨワヤサシキモノ、キミヲ畏敬イケイ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
その辺は大目に、いえ、お耳にお聞溢ききこぼしを願いまして、お雪は面映気おもはゆげに、且つしおらしく手をつかえ、
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しおらしいその言い草、望みに任せて孔雀明王の血祭りとしてくりょうッ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成程女は氏なくして玉の輿という、生来うまれつきの美しさ、しとやかさ、すこやかさ、それらがやがて地位なり、財産というものなのだ。
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
すると、間遠い魚の影が、ひらりと尾ひれひるがえして、べらかな鏡の上には、泡一筋だけが残り、それが花瓣のようなしとやかさで崩れゆくのだった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
源之助で不可いけず、門之助で不可、何分にも適当のひとが見当らないので、結局寿美蔵すみぞうに廻りましたが、本来は宗之助か秀調しゅうちょうという所でしょう。
姉娘をひとのないには困りました。
五百と保とは十六カ月を隔てて再会した。母は五十七歳、子は十六歳である。脩は割下水から、ゆたかは浦和から母に逢いに来た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この年矢島ゆたかは札幌にあって、九月十五日に渋江氏に復籍した。十月二十三日にその妻蝶が歿した。年三十四であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
貂蝉は、客のほうへ、わずかに眼を向けて、しとやかにあいさつした。雲鬢うんぴん重たげに、呂布の眼を羞恥はじらいながら、王允の蔭へ、隠れてしまいたそうにすり寄っている。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紅梅萌黄こうばいもえぎ浮文うきあや張裏はりうらしたる狩衣かりぎぬを着け、紫裾濃むらさきすそごの袴腰、横幅廣く結ひ下げて、平塵ひらぢりの細鞘、しとやかに下げ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
彼女は、猫のようなしなやかさで動いてゆき、身を差し伸べるときには藻草のような髪が垂れ、それが岩礁の中で、果物の中の葉のように蒼々あおあおと見えた。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
誰ぞと怪しむ迄もなく其の姿のしなやかなのと着物の日影色とで分って居る、無論秀子だ、何の為に秀子が此の墓へ参るかは兼ねて不思議の一つだが、而も未だ誰も起きぬ中に参るとは成る可く此の参詣を人に知らさぬ為で有ろう
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
先生は秀子の顔形の箱から又髪の毛を取り出して卓子の上に並べ「御覧なさい。双方の髪の毛が此の通り違って居ます、夏子のは緑が勝って色が重く、秀子のは黄が勝って色が軽いけれど、其の艶は一つです、毛筋の大小もしなやかさも、少しも異った所はなく、若し目を閉じて撫でて見れば誰でも同じ髪毛としか思いません」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
それゆえに、ことさらに無心な顔を作り、思慮の無いことを云い、互に瞞着まんちゃくしようとつとめあうものの、しかし、双方共力は牛角ごかくのしたたかものゆえ、まさりもせず、おとりもせず、いどみ疲れて今はすこし睨合にらみあいの姿となった。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
両手ゆたかにかきいだきつべきふっくりとかあいげなる雲は、おもむろに赤城のいただきを離れて、さえぎる物もなき大空を相並んで金の蝶のごとくひらめきつつ、優々として足尾のかたへ流れしが
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)