“劣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おと85.4%
おとら3.1%
をと2.1%
2.1%
1.0%
おとり1.0%
けおと1.0%
けち1.0%
ひけ1.0%
まず1.0%
ワヅカ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その美しさにおとらざる悦びをあらはしわが方にむかひていふ。われらを第一の星と合せたまひし神に感謝の心をさゝぐべし。 二八—三〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
小刀ないふわれおとらじと働かせながらも様々の意見を持出し彼是かれこれと闘わすに、余も目科も藻西太郎を真実の罪人に非ずと云うだけ初より一致して今も猶お同じ事なり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
すると、ちやうど、はしやぎ機嫌でゐたダイアナが(彼女はジョンの意志には容易に支配されなかつた、何故なら彼女の意志もまたをとらず強かつたから)
二百十日の蒸暑い風が口の中までジャリ/\するように砂塵埃ぼこりを吹き捲って夏けのした身体からだは、唯歩くのさえ怠儀であった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ともかく、伝来の味がぐっとちてお江戸名物が一つ減ったとは、山葵わさび醤油で首を捻り家仲間での一般の評判であった。
ことさらに無心な顔を作り、思慮の無いことを云い、互に瞞着まんちゃくしようとつとめあうものの、しかし、双方共力は牛角ごかくのしたたかものゆえ、まさりもせず、おとりもせず、いどみ疲れて今はすこし睨合にらみあいの姿となった。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
私はけおとされて、その家には這入はひり切れずに通り過ぎた。
イボタの虫 (新字旧仮名) / 中戸川吉二(著)
勿論? 勿論ですとも! 何奴なにやつか知らんけれど、実にきたない根性、けちな奴等です。然し、怨を返すといふ点から謂つたら、奴等は立派に目的を
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
陶は物事を思い詰める一本気なところがあるので上流社会に出てもひけをとらぬ貴婦人になッてくれようと覚悟したものとみえ、定められた時間では満足せず、書机に向って夜を徹するのが毎日なので
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
学校の出来は、書き方や図画のようなものはよかったが、数学などはまずかった。数学ばかりではない、総体からいって余り上等の方ではなかった。
三面ハスベテ本郷駒籠谷中ノ阻台ヲ負ヒ、南ノ一方ワヅカニ蓮池ヲ抱ク。尤モ僻陬ノ一小廓ナリ。莫約オホヨソ根津ト称スル地藩ハ東西二丁ニ充タズ、南北ホトンド三丁余。之ヲ七箇町ニ分割ス。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)