“鄙劣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひれつ57.1%
けち28.6%
しれつ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはそうかも知れませんが、しかし幾程いくら免職になるのがこわいと言ッて、私にはそんな鄙劣ひれつな事は……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
味気無き世に未練はもたねば物の見事に死んで退けて、十兵衞といふ愚魯漢ばかものは自己が業の粗漏てぬかりより恥辱を受けても、生命惜しさに生存いきながらへて居るやうな鄙劣けちな奴では無かりしか
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それをお前さんのように、ヤ人の機嫌を取るのは厭だの、ヤそんな鄙劣しれつな事は出来ないのとそんな我儘気随きままを言ッて母親さんまで路頭に迷わしちゃア、今日こんにち冥利みょうりがわりいじゃないか。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)