“今日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こんにち45.6%
きょう31.7%
けふ17.9%
こんち3.7%
いま0.5%
けさ0.2%
きょうび0.1%
けう0.1%
けぶ0.1%
こんじつ0.1%
こんちや0.1%
コンチ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母はもし自分というものがなかったなら今日こんにちまでこうして父のなくなった家にさびしく一人で暮してはおられなかったかも知れない。
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今日きょうは、かぜがおもしろくないと、つい、自分じぶんのことのようにかんがえるのです。仕事しごとをするようになって、もうなんねんかわへいきません。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)
昨日きのふ美味うま最中もなかが出来たが今日けふの茶の時間には温かい饅頭まんぢうが作られた。晩餐には事務長から一同浴衣掛ゆかたがけよろしいと云ふ許しが出る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
何卒どうかまあ、今日こんちのところは、わしに免じて許して下さるやうに。ない(なあと同じ農夫の言葉)、省吾さん、貴方あんたもそれぢやいけやせん。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
おなじ時代を歩んでいるのではあるが、まあ、なんと、今日いまから見れば、そんな些事ことを——といわれるほどの、何もかもの試練にさらされて来た人たちだろう——
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
今日けさわざ/\おめえさんのとこへ訪ねて来たんですが、お前さんも矢っ張お嬢様と何処までも添い遂げるという御了簡があるんですか、ないんですか、一応貴方の胸を聴きに来たんでげす
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「旦那は奥様にゃ頭が上んなさらねいから、お邸ん中のこたあ何にも御存知ねいが、ちょっとでも奥様の御機嫌をそこねりゃ、今日きょうびたちまちこれでさあ!」
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
早や日数経て、今日けうの日も
哀詩数篇 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
今日けぶはふたゝびぬものを。
ゴンドラの唄 (旧字旧仮名) / 吉井勇(著)
「島野さんもあんなことにおなりになって、あたくしどもも残念に思って居ります。今日こんじつ、慰霊祭があるのですが、あなたもおいでくださるのでしょう」
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
今日コンチは、御用はありませんか トウフヤが来ました、アウーイ エー アウーイ」
一九二七年春より (新字新仮名) / 宮本百合子(著)