“飛礫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つぶて92.3%
ひれき7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はっと、飛礫つぶてを投げられたようなもので、息をつめてから、岡部はいきなり立上って、お幾の横をすりぬけながら慌てて降りていった。
常識 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
飛礫つぶてにひるまぬ賊が、闇の木立を縫って飛ぶ様に逃げて行く。追われる者も追う者も森を離れ、夜更けの町を黒い風の様に走った。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それにもう一つ、貞阿にとって全くの闇中の飛礫ひれきであったのは、去年の夏この土地の法華寺ほっけじに尼公として入られた鶴姫のことが、いたく主人の好奇心をいているらしいことであった。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
それにもう一つ、貞阿にとつて全くの闇中の飛礫ひれきであつたのは、去年の夏この土地の法華寺ほっけじに尼公として入られた鶴姫のことが、いたく主人の好奇心をいてゐるらしいことであつた。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)