“蟋蟀”の読み方と用例
読み方(ふりがな)割合
こおろぎ54.5%
こほろぎ19.8%
きりぎりす18.2%
きり/″\す2.5%
いとど0.8%
(その他)4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蟋蟀”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語9.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.5%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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それにつれてあとの二人は、手に持った道具を振り廻しながら、まるで蟋蟀こおろぎ海老えびのように、調子を揃えてはねまわって行った。
〔出典〕白髪小僧(新字新仮名)/夢野久作杉山萠円(著)
壁の中で鳴くといわれて人間の居場所に最も近く鳴くものになっている蟋蟀こおろぎでさえも源氏は遠くの声だけしか聞いていなかったが
〔出典〕源氏物語:04 夕顔(新字新仮名)/紫式部(著)
その内に夜は遠慮なくけ渡つて、彼女の耳にはひる音と云つては、唯何処どこかで鳴いてゐる蟋蟀こほろぎの声ばかりになつた。
〔出典〕南京の基督(新字旧仮名)/芥川竜之介(著)
ちひさな芝栗しばぐり偶然ひよつくりちてさへおどろいてさわぐだらうとおもふやうに薄弱はくじやく蟋蟀こほろぎがそつちこつちでかすかにいてる。
〔出典〕(旧字旧仮名)/長塚節(著)
老人はしきりに虫の講釈をはじめて、今日こんにちでは殆ど子供の玩具おもちゃにしかならないような一匹三銭ぐらいの蟋蟀きりぎりすを大いに讃美していた。
〔出典〕半七捕物帳:07 奥女中(新字新仮名)/岡本綺堂(著)
某百貨店でトリルダインと称する機械を買って来て据付けた最初の日の夕食時に聞いたのは、伴奏入りの童話で「あり蟋蟀きりぎりす」の話であった。
〔出典〕ラジオ雑感(新字新仮名)/寺田寅彦(著)
八月十二日。月明晝の如し。舊七月の望なるべし。門外の松林を歩む。草中既に蟲聲をきく。蟋蟀きり/″\す促織こほろぎか定かならず。多年東京にて聞馴れしこほろぎとは其の鳴き方少しく異るところあり。
〔出典〕荷風戦後日歴 第一(旧字旧仮名)/永井荷風(著)
風呂に入り乍ら蟋蟀きり/″\すを聴くなんて、成程なるほど寺らしい趣味だと思つたねえ。
〔出典〕破戒(新字旧仮名)/島崎藤村(著)
蟋蟀いとどならばひとり鳴きてもありぬべしひとり鳴きても夜は明けぬべし
〔出典〕桐の花(新字旧仮名)/北原白秋(著)
茄子なすを食ってる蟋蟀きりざりす野郎の癖に、百文なみに扱いやあがって、お姫様を煽げ、べらぼうめ。
〔出典〕三枚続(新字新仮名)/泉鏡花(著)
路ばたの草叢では蟋蟀こうろぎが鳴き始めていた。
〔出典〕武装せる市街(新字新仮名)/黒島伝治(著)
それから医者をかえて、さらに有名な大先生にかかったが、こんどは、蘆の根や、三年霜に打たれた甘蔗のかわりに、蟋蟀しっしゅつ一つがい、平地木十株、敗鼓皮丸はいこひがんなどという不思議なものが必要だった。
〔出典〕惜別(新字新仮名)/太宰治(著)
蜑が家は 小蝦にまじる蟋蟀イトドかな
〔出典〕日本美(新字旧仮名)/折口信夫(著)
蟋蟀コホロギは、昼も苑一面に鳴くやうになつた。
〔出典〕死者の書(新字旧仮名)/折口信夫(著)