“盆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼん89.9%
さん3.0%
ぼに2.0%
ボン2.0%
さかずき1.0%
ボニ1.0%
はち1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土地にて、いなだは生魚にあらず、きたるものなり。夏中下物贈答ふる東京けるお歳暮し。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
毎年八月下旬に地蔵の年中行事が行われるのだが、お君の住んでいる地蔵路次は名前の手前もあり盛大な行事が行われることになっていた。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
父母のむかししのびてすれば袖こそしめれ花を折るにも
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
玄徳としては、光武帝の故智にわんとしたものかもしれないが、結果においては、ひとたび漢朝を離れた民心は、いかに呼べど招けど——覆水フタタビニ返ラズ——の観があった。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人は口を極めて平馬を賞め上げながらを重ねた。酌をしていた奥方までも、たしなみを忘れて平馬の横顔に見惚れていた。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
都べの月夜の 身に沁みてき 暑さを ことしさへ在り
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
肆の中には菊のがうるさいほど列んでいたが、皆枝ぶりの面白い美しい花の咲いたものばかりであった。馬はそれがどうも陶の作った菊に似ていると思った。
黄英 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)