“盂蘭盆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うらぼん96.9%
ウラボン3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俳諧師はいかいし松風庵蘿月しようふうあんらげつ今戸いまど常磐津ときはづ師匠しゝやうをしてゐるじついもうとをば今年は盂蘭盆うらぼんにもたづねずにしまつたので毎日その事のみ気にしてゐる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
盂蘭盆うらぼん墓詣はかまうでに、のなきはゝしのびつゝ、なみだぐみたるむすめあり。あかのみづしづくならで、桔梗ききやうつゆ置添おきそへつ、うきなみおもふならずや。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ことしの盂蘭盆ウラボンには、思ひがけなく、ぎり/\と言ふところで、菊五郎が新仏となつた。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
広小路のそゞろ歩きに、草市のはかない情趣を懐しみはするけれど、秋に先だつ東京の盂蘭盆ウラボンには、虫さへ鳴かない。年に一度開くと言はれた地獄の釜の蓋は一返では済まなくなつた。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)