盂蘭盆ウラボン)” の例文
ことしの盂蘭盆ウラボンには、思ひがけなく、ぎり/\と言ふところで、菊五郎が新仏となつた。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
広小路のそゞろ歩きに、草市のはかない情趣を懐しみはするけれど、秋に先だつ東京の盂蘭盆ウラボンには、虫さへ鳴かない。年に一度開くと言はれた地獄の釜の蓋は一返では済まなくなつた。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)