“其”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
その46.2%
35.0%
それ14.7%
ソノ0.5%
0.4%
0.4%
ソレ0.4%
それがし0.4%
0.4%
0.3%
そり0.1%
ある0.1%
0.1%
これ0.1%
0.1%
そい0.1%
そこ0.1%
そに0.1%
そん0.1%
0.1%
カノ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とその家庭かてい苦痛くつう白状はくじやうし、ついにこのしよ主人公しゆじんこうのち殺人さつじん罪人ざいにんなるカ……イ……をともなひてその僑居けうきよかへるにいた一節いつせつきはめて面白おもしろし。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
の一のかはをがれたために可惜をしや、おはるむすめ繼母まゝはゝのために手酷てひど折檻せつかんけて、身投みなげをしたが、それのちこと
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
の一のかはをがれたために可惜をしや、おはるむすめ繼母まゝはゝのために手酷てひど折檻せつかんけて、身投みなげをしたが、それのちこと
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
南家ナンケ郎女イラツメ神隠カミカクしにつたのは、ソノ夜であつた。家人は、翌朝空がれ、山々がなごりなく見えわたる時まで、気がつかずに居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
つぎねふや 山城川を 川溯り 我がのぼれば、川の辺に生ひ立てる烏草樹サシブを。烏草樹サシブの樹 シタに生ひ立てる葉広五真椿マツバキ
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大伴家持が長歌の一節に、「老人おいびと女童児をみなわらはも、が願ふ、心たらひに、撫で給ひ、治め給へば」
君臣相念 (新字旧仮名) / 亀井勝一郎(著)
ほか/\した日よりなのに、ソレを見てゐると、どこか、薄ら寒く感じるほどである。時々に過ぎる雲のカゲりもなく、晴れきつた空だ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
先ずそれがしの方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府の城は要害堅固にして征むるに難い。
正雪の遺書 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
先生におこごとうけましたの——其れから学校を卒業する、貴女は菅原様すがはらさんいらつしやる、他の人々かたがたれ方向をおさだめになるのを見て
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
そりヤ課長、無理ですよ、初め僕が同胞社に這入はひり込んだ頃、僕は報告したぢやありませんか、外で考へると、内で見るとは全く事情が違つて、篠田と云ふ男
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「あれは、ある処の狸じゃ」
村の怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「松山の指紋はハッキリ附いていますが、ほかには誰の指紋も見当りません」
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これつい不便ふべんな事は、其昔そのむかし朝夕あさいふ往来わうらいして文章を見せ合つた仲間の大半は、はじめから文章をもつて身をたてこゝろざしの人でなかつたから、今日こんにちでは実業家じつげふかつてるのも有れば工学家こうがくかつてるのも有る
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
う言やマア、さうですがね、しかしくまア、軍人などで芸妓げいしや落籍ひかせるの、妾にするのツて、お金があつたもンですねエ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
其約束も極めて置きたいねと微笑んで言へば、そいつはいけない、己れは何うしても出世なんぞは爲ないのだから。
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そのまま遊ばせ人に取られて死ぬべかりしをそこに来合せ命を助けたもうとこの女子に聞いた嬉しさに謝恩のため迎え申したと言って、何とも知れぬうまい物を食わす、さて主人いわく己は竜王なり
詩人しじんこれでは、鍛冶屋かじや職人しよくにん宛如さながらだ。が、そにる、る、りつゝあるはなんであらう。没薬もつやくたんしゆかうぎよく砂金さきんるゐではない。蝦蟇がまあぶらでもない。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かぶりし者ならばそんな非道は云れぬはず貴妹の樣な恩知ずの人には此上頼みもすまじ此末共に親類とは思はぬなりと腹たちまぎれ思ふがまゝに云ちら挨拶あいさつもなく立歸るをお粂は顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
竹屋たけやふぢ時節じせつにあらず、金格子きんがうし東海樓とうかいろうとほつたみち青樓おちややさの、ところ今日けふ腹工合はらぐあひと、懷中くわいちう都合つがふつて、天利てんりといふので午餉ひるにしよう、しろうめとやれ
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
カノ秀起ホダたる浪の穂の上に、八尋殿やひろどのてゝ、手玉タダマもゆらにハタ少女ヲトメは、これ子女ムスメぞ。」答へて曰はく、「大山祇おおやまつみ神の女等、磐長いわなが姫とナノり、オトは、木華開耶このはなさくや姫とナノる。」……(日本紀一書)
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)