“同胞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はらから30.6%
きょうだい23.1%
きやうだい18.2%
どうほう11.6%
どうぼう5.0%
どうはう3.3%
きようだい2.5%
けうだい2.5%
どうばう1.7%
きやうでえ0.8%
ハラカラ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひげある者、腕車くるまを走らす者、外套がいとうを着たものなどを、同一おなじ世に住むとは思わず、同胞はらからであることなどは忘れてしまって、憂きことを
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最初の形勢では容易に中川君同胞きょうだいが承知しそうもなかったけれども案じるよりはむが安く、今では向うの方がかえって此方こっちより熱心だ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
彼には、同胞きやうだいが成人するにつれて幾分なりとも互ひに遠々しくなるやうな事があつては自分が済まないといふ妙に律気りちぎな心持があつた。
朧夜 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
「とにかくこんなにたくさんのわれわれの同胞どうほうが、海底の下わずか百メートルのところに住居をもっているんだ。分ってくれたろうね」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
勿論、白状はしなかったさ。白状はしなかったに違無いが、自分で、知ってれば謂おうというのが、既に我が同胞どうぼうの心でない、敵に内通も同一おんなじだ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ステパンが此時の心持を領解してゐたのは、同じやうに自信のある、名誉心の強い同胞どうはうのワルワラ一人であつた。
檀家の中にも世話好きの名ある坂本の油屋が隠居さま仲人なかうどといふも異な物なれど進めたてて表向きのものにしける、信如もこの人の腹より生れて男女なんによ二人の同胞きようだい
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母は安兵衛が同胞けうだいなれば此処に引取られて、これも二年ののちはやり風俄かに重く成りてせたれば、のちは安兵衛夫婦を親として、十八の今日まで恩はいふに及ばず
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わたくし誠心まごゝろもつ彼等かれらしゆくします、彼等かれらためよろこびます! すゝめ! 同胞どうばう! かみ君等きみらたすけたまはん!
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうつちめえばさうだがなよ、そんだつて同胞きやうでえ一噺ひとはなしもねえなんてあと文句もんくはれても、だまつてちやおめえくちけめえな、そんだかららおめえげ耳打みゝうちしてくべとおもつたんだな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)