“私”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
わたし40.4%
わたくし18.8%
わし14.5%
ひそ5.6%
ひそか3.6%
あたし2.4%
わっち2.0%
わっし2.0%
あっし1.5%
わた0.8%
(他:116)8.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“私”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸100.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)56.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語27.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「お豊さん、もう一遍旦那だんな様にさう申して来て下さいな、わたし今日は急ぎますから、ちよつとお目に懸りたいと」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
わたしは(サア・オルコツク)ここで、日本人が国民として、他の国民よりも不道徳かどうかといふ問題にはいるつもりはない。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ただ今でもあの頃の御熱心だった御噂が、わたくしどもの口から洩れますと、若殿様はいつも晴々はればれと御笑いになって、
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「毎度お訪ね下さるので、かへつてわたくしは迷惑致すのですから、どうか貴方から可然しかるべく御断り下さるやうに」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「不義した女を出すことが出来ないようなぬけと、一生暮そうとは思わない。わしの方から出ていくからそう思うがいい」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「さようさ、わしみたような男の何処どこが可いのかお露は無暗と可愛いがってくれるが妙だ。これはわしにも解らんよ」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それに支倉は公式の法廷では狂態を尽して審問に答えていないのだから、ひそかに、裁判長に訴えたいと云うのは筋違いである。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
さうして生活古典たる宮廷の行事に、何分かの神聖感と、懐しみとを加へることが、出来さうにひそかに考へてゐる次第である。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ひそかに文学を志していたのであったが、一日も早く父母の生活を支えねばならぬという立場から、奨められて電機学校に籍を置く。
簡略自伝 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
亭主ひそかに、あの犬の名は虎だから虎とさえ呼ばば懐き来る、何ぞ虎という語の入った経文を唱えたまえとおしえる。
「本箱も無かったわねえ。あたしとこ二つふたツ有るけど、みンなふさがってて、貸して上げられないわ。」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
貴方あなた、御飯が食べられて? あたし何ぼ何でも喰べられなかったわ、あんま先刻さッき詰込んだもんだから。」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
伴「旦那え、冗談いっちゃアいけねえ、わっちのようなんなつらは、どうせ出世の出来ねえ面だから見ねえでもいゝ」
峯「わっちは心配な事はありませんが、まア早くお連れ申して旦那にお会わせ申そうと思って、私も骨を折るのでどうか…へえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
めえさんや、奥様おくさんで、わっしに言い憎いって事はありゃしねえ、また私が承って困るって事もねえじゃねえか。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
叔父はこくこく坐睡いねむりをしていたっけ。わっしあ若気だ、襟巻で顔を隠して、にらむように二人を見たのよ、ね。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「永いこと御迷惑かけたけれど、明日か明後日、急にあっしア大金持になることになったんだ、払いますよそのときいっぺんに」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「でもあっしのような青二才の弟子になるより、どうせこの商売におなんなさるのだったら、もっとどうにかなったお人の……」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
そのやう大將たいしやうたまひても、わたしとはいまかはらずなかよくしてくだされや
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
するとお勢は、どうしてか、急に心から真面目になッて、「あたしゃア知らないからいい……わたしゃア……そんな失敬な事ッて……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「もうえ加減に、鎧みたいなもん着るのん止めときなはれ。うち拝むさかい、あんな暑くるしいもん着んといて。」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「要らねえよ。――うちこんなもの。……旦那さん。――旅行たびさきで無駄な銭を遣わねえがいいだ。そして……」
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「早く行こうよ。わたいお金持ちだよ。今夜は。仲店なかみせでお土産を買って行くんだから。」とすたすた歩きだす。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「ううむ、内じゃないの。おほりとこで、長い尻尾で、あの、目が光って、わたい、私をにらんで、こわかったの。」
女客 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そやつたら、あて喜んで出まんがな。」悪戯者いたづらものの延若は鴈治郎の困るのが面白さに一膝前へ乗り出して来た。
あて」が「わたし」に変り、耳隠しがパアマネントウェーブに成るのも満更不思議ではない――と人々は思い当ったのである。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「一挺お貸し下さいまし、……と申しますのが、御神前に備えるではございません。てまえ、頂いて帰りたいのでございます。」
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「で、その初会の晩なぞは、見得に技師だって言いました。が、てまえはその頃、小石川へ勤めました鉄砲組でございますが、」
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ホホホホそうですか。あれはわたくしの従弟いとこですが、今度戦地へ行くので、暇乞いとまごいに来たのです」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしは船頭」「へー、君が船頭」君にして船頭がつとまるものなら僕にも見番くらいはやれると云ったような語気をらす。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「その百人一首も焼けてなくなったんでございますか。わたしは、お墓もどこだか存じません。」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
格子かうしめずともしがめる、かくおく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
エヽわつし歌舞伎座かぶきざ武田屋たけだやかねてえもんでがすが、ねえさんにしかられるんで
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
何日いつでもちよいとわつしをおびなさりやアあな見附みつけて一幕位まくぐらゐせてげらア
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「雲右衛門さん、わてあんたの浪花節を聴く度に、いつも思うてまんのやで。」と、ぐつと飲み干した盃を雲右衛門にさした。
「兄さん、いつ頃らはりまんね、わても出るとなると身体からだの都合をしとかんなりまへんさかいな。」
「可いよ、可いよ、あたい、私はね、こんなうつくしい蒲団に坐る乞食なの。国ちゃん、おこも敷いてるんじゃないや。うつくしい蒲団に坐る乞食だからね。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
番「たいでもえ、あたいは理の当然をいうのや、お嬢さまを殺して金子かねを取ったという訳じゃないが、う思われても是非がないと云うのや」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昔はこうでもでも何でも皆孝で押し通したものであるが今は一面に孝があれば他面に不孝があるものとしてやって行く。
教育と文芸 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
忠は公徳にして孝は私徳なり、その、修まるときは、このこう、美ならざらんと欲するもべからざるなり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「あいにく留守にしたあとで、あたくしでは何のお役にもたちませんで――どうぞ、ごゆるりとなさって下さいまし。」
「へえ? それは不思議だ。あたくしはまた、貴夫あなたのお客さまだから、あなたが御存じだと思いましたよ。」
「で、お町さんが殺されて、差向きお困りなら、何うでせう。あつしの手から一人女を入れたいんだが」
「驚いたな、お町さん。あつしもいろ/\の目に逢つたが、石井三右衞門ともいはれる大金持の身上を、まるごと預るやうなことにならうとは思はなかつたよ」
わつちアおめえにりんびやうおこつてもぢきなほ禁厭まじなひをしへてらう、なはを持つてな、ぢきなほらア。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「変ら無えのはわつちばかりさ。へへ、何時いつになつてもひつてんだ。」
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
くの「はい、団扇は持って居ります、わしゃ貴方あんたに少しお目にかゝってお願い申したいと存じまして」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
眞「もしお梅はん、大事に気晴しのなるようにして呉れんなさませ…あゝわしゃなア済まぬがかね十両借りたいが、袈裟文庫を抵当かたに置くから十両貸してくんなさませ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたへかてさうや。……幼馴染をさなゝじみやなかつたら、あんたみたいな男、始めて見たて、眼に止まれへん。』
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「福島磯……わたへが名前を変へたのを、うして知つてるのやろ、不思議やな。叔父さんが知らしたのかな。」
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)
美「なにわちきのお父さんと心安い人なんで、四五たび私を呼んでくれた人ですが、うちのお母さんと近付に成りたいって来てえるんですよ」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
婆「御存じのとおりわちきのとこは小部屋も何も有りませんが、何の御用でございますか、何うか此処で仰っしゃってねヘヽヽ何うも下さいませんと困りますねえ」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「梅ちゃんにこんなに可愛がって貰えりゃあ、後生よしに違いありゃせん。日頃の念が届いて、わッしゃあ全く嬉しゅうがす。」
幇間 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「旦那、わッしゃあ催眠術が大嫌いなんだから、もうお止しなさい。何だか人のかけられるのを見てさえ、頭が変になるんです。」
幇間 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ケサ、六時ロクジ林房雄氏ハヤシフサオシ一文イチブンンデ、ワタシカカナケレバナルマイトゾンジマシタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「オネコサン、ワタシハカゼヲヒイテ、真白マツシロナキモノヲキテネテヰマス。」
のぼさんの好意に背くことは忍びん事であるけれども、自分の性行を曲げることはあしには出来ない。つまり升さんの忠告をれてこれを実行する勇気は私にはないのである。」
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
あしは学問をする気はない。」と余は遂に断言した。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
清太郎さんもあまりの事に腹を立てて、いくら叔父さんでも主人でも、ひとの物を取上げて燒くといふのは無法だ。若しその梅の千五百十八番が千兩の一番に當つて居たらどうします。
「何うしたい!」四度目よたびめには気軽く訊ねた。「散々ひとを待たして置いて来る早々沈んで了って。何で其様な気の揉めることがあるの? 好い情人ひとでも何うかしたの?」
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
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