“兎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
75.5%
うさぎ22.2%
1.0%
うさ0.6%
うざぎ0.1%
0.1%
とに0.1%
とも0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしあのたくましいムツソリニも一わんの「しるこ」をすゝりながら、天下てんか大勢たいせいかんがへてゐるのはかく想像さうぞうするだけでも愉快ゆくわいであらう。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
十一二のあみさげで、そでの長いのが、あとについて、七八ツのが森の下へ、うさぎと色鳥ひらりと入った。葭簀ごしに、老人はこれを透かして
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玄妙げんみょうきわまる槍と、精妙無比せいみょうむひな太刀はここにたがいの呼吸をはかり、たがいに、のすきをねらい合って一瞬一瞬、にじりよった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「狐こんこん狐の子、狐の団子はうさのくそ。」
雪渡り (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
へびが出る、きつねが出る、うざぎが出る、私の家のまわりにも秋の草が一面に咲き乱れていて、姉と一緒にざるを持って花を摘みに行ったことをかすかに記憶している。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
けれどわたくし心付こゝろつくと、ひゞきみなもとけつしてちかところではなく、四邊あたりがシーンとしてるのであざやかにきこえるものゝ、すくなくも三四マイル距離へだゝりるだらう、なにもあれかゝ物音ものおときこゆる以上いじやう
とにかくもう一年辛抱しんばうしなさい。今の学校さへ卒業しちまへば………母親おふくろだつて段々取る年だ、さう頑固ぐわんこばかりもやアしまいから。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
大勢にて追取卷くんほぐれつ戰ふ有樣善か惡かは分らね共若者のはたら凡人ぼんじんならず天晴の手練かなと感じながらに見て居たるに今大勢おほぜいの雲助にたゝふせられ已に一命も危く見ゆるゆゑかの武士は立上り何はともあれ惜き若者見殺しにするもなさけなしいざたすけて呉んときたえ上たるてつ禪杖ぜんぢやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そんな風な処々は、の毛で突いた程も、見えませんでした。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)