“距離”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょり43.6%
きより21.8%
へだたり9.1%
みちのり9.1%
へだゝり7.3%
あわい3.6%
あはひ1.8%
とおさ1.8%
へだて1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その明かりはほんのわずかの距離きょりにあったが、かれにはなにも見えなかった。わたしはかれの視力しりょくがだめになったことを知った。
もし震原しんげん直下ちよつかでなかつたならば、震原しんげんたいして水平すいへい方向ほうこうにも距離きよりくははつてるから、距離きよります/\とほくなるわけである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
その結果は、時としてはかえって、これまで折角近づいていた距離へだたりを遠くし、その間の溝を深くしたような嫌いのある場合がないではありません。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
実際、あれだけの長い距離みちのりの間に、二人の人間がお互の存在に意識を持ち合つたのは、谷川へ降りた時あの時一度だけではなかつたのか。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
我等なほ少しくこれと離れたりしもその距離へだゝり大ならねば、我はまたこの處の一部にたふとき民の據れるを認めき 七〇—七二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
山影宗三郎と伊集院、円明流と小野派一刀流、ピッタリ構えた太刀二本、距離あわいは二間、動かない。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これふたつの小さき焔のこゝにおかるゝをみしによりてなり、又ほかひとつ之と相圖を合せしありしも距離あはひ大なれば我等よく認むるをえざりき 四—六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
方角も吉里の室、距離とおさもそのくらいのところに上草履の音がおこッて、「平田さん、お待ちなさいよ」と、お梅の声で呼びかけて追いかける様子である。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
ほかの男はお前さんとはちがって世馴よなれているから、わたしの財産に目をつけないとも限らない。それゆえ家へは入れずに、距離へだてを置いて、外でっているのだ。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)