小熊秀雄
1901.09.09 〜 1940.11.20
著者としての作品一覧
味瓜畑(新字旧仮名)
読書目安時間:約21分
お寺の境内の踊り場で男はさんざんに踊つた、疲れてへと/\になるほどに、呼吸がぜいぜいと鳴りだすほどに手を振つたり足を振つたりした。 その夜は月夜であつたので、踊りの輪をとりまく見物 …
読書目安時間:約21分
お寺の境内の踊り場で男はさんざんに踊つた、疲れてへと/\になるほどに、呼吸がぜいぜいと鳴りだすほどに手を振つたり足を振つたりした。 その夜は月夜であつたので、踊りの輪をとりまく見物 …
雨中記(新字旧仮名)
読書目安時間:約5分
電車を降りて××橋から、雨の中を私と彼とは銀座の方面に向つて歩るきだした、私と彼とは一本の洋傘の中にぴつたりと身を寄せて、黒い太い洋傘の柄を二つの掌で握り合つてゐる。 男同志の相合 …
読書目安時間:約5分
電車を降りて××橋から、雨の中を私と彼とは銀座の方面に向つて歩るきだした、私と彼とは一本の洋傘の中にぴつたりと身を寄せて、黒い太い洋傘の柄を二つの掌で握り合つてゐる。 男同志の相合 …
小熊秀雄全集-20:大波小波(新字旧仮名)
読書目安時間:約39分
独立美術分裂説次は誰が脱退するか ▼独立の林重義も遂にシビレを切らして脱退した。当然の現象である。今年の独立美術展に就ては、一般観賞者はいよ/\この団体のマンネリズムに失望した。出 …
読書目安時間:約39分
独立美術分裂説次は誰が脱退するか ▼独立の林重義も遂にシビレを切らして脱退した。当然の現象である。今年の独立美術展に就ては、一般観賞者はいよ/\この団体のマンネリズムに失望した。出 …
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本(新字旧仮名)
読書目安時間:約45分
星野博士 火星への通信 火星の運河 火星に人間が住んでゐるか 空中飛行 火星の首都ミルチス・マヂョル市 大歓迎会 腹痛 トマト騒動 火星の看護婦さん 地球に向つて テン太郎の報告 …
読書目安時間:約45分
星野博士 火星への通信 火星の運河 火星に人間が住んでゐるか 空中飛行 火星の首都ミルチス・マヂョル市 大歓迎会 腹痛 トマト騒動 火星の看護婦さん 地球に向つて テン太郎の報告 …
小熊秀雄全集-11:詩集(10)風物詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約4分
|| 東京駅 東京駅は ウハバミの 燃える舌で 市民の 生活を呑吐する 玄関口、 朝は遅刻を怖れて 階段を一足とび 夕は 疲れて生気なく 沈黙の省電に乗る 所詮、悪蛇の毒気に触れて …
読書目安時間:約4分
|| 東京駅 東京駅は ウハバミの 燃える舌で 市民の 生活を呑吐する 玄関口、 朝は遅刻を怖れて 階段を一足とび 夕は 疲れて生気なく 沈黙の省電に乗る 所詮、悪蛇の毒気に触れて …
小熊秀雄全集-12:詩集(11)文壇諷刺詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約28分
僕が小説家に対して、反感を抱いてゐることは確かだ、人に依つては、それが不思議なわけのわからぬことに思はれるだらう、一口で言へば「どの小説家もみんな良い人」なのだから、しかし僕はこの …
読書目安時間:約28分
僕が小説家に対して、反感を抱いてゐることは確かだ、人に依つては、それが不思議なわけのわからぬことに思はれるだらう、一口で言へば「どの小説家もみんな良い人」なのだから、しかし僕はこの …
小熊秀雄全集-13:詩集(12)その他の詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約1時間7分
◆未収録詩篇(1936〜1940) 性別の谷 一つの太陽と二つの現実 パドマ 雪の伝説を探るには 右手と左手 或る旦那の生活 寓話的な詩二篇 温和しい強盗 猿と臭い栗 国民の臍を代 …
読書目安時間:約1時間7分
◆未収録詩篇(1936〜1940) 性別の谷 一つの太陽と二つの現実 パドマ 雪の伝説を探るには 右手と左手 或る旦那の生活 寓話的な詩二篇 温和しい強盗 猿と臭い栗 国民の臍を代 …
小熊秀雄全集-03:詩集(2)中期詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約40分
順鹿(となかい)の角をピシ/\打ちながら 氷の波の上を橇に乗つてやつてきた小さな集団を見た。 到る処に太陽の道はあるのだ なにが真理で、何が真理でないとは言へないのだ。 自分の足音 …
読書目安時間:約40分
順鹿(となかい)の角をピシ/\打ちながら 氷の波の上を橇に乗つてやつてきた小さな集団を見た。 到る処に太陽の道はあるのだ なにが真理で、何が真理でないとは言へないのだ。 自分の足音 …
小熊秀雄全集-04:詩集(3)小熊秀雄詩集1(新字旧仮名)
読書目安時間:約47分
|| たぐひなく美しい幻に満ちた東洋の国日本の過去は、私の祖国として愛着措かないものである。 そして同時に美くしかるべき私の国に、私といふ悪魔の相貌をもつた子が生れたといふことに就 …
読書目安時間:約47分
|| たぐひなく美しい幻に満ちた東洋の国日本の過去は、私の祖国として愛着措かないものである。 そして同時に美くしかるべき私の国に、私といふ悪魔の相貌をもつた子が生れたといふことに就 …
小熊秀雄全集-05:詩集(4)小熊秀雄詩集2(新字旧仮名)
読書目安時間:約37分
| 茫漠たるもの 茫漠たる不安のために 私は必死となる 野であり、山であり、村落であり、海であり、 都会であり、村であり、空中であり、 地下道である。 すべての上に住み、 すべての …
読書目安時間:約37分
| 茫漠たるもの 茫漠たる不安のために 私は必死となる 野であり、山であり、村落であり、海であり、 都会であり、村であり、空中であり、 地下道である。 すべての上に住み、 すべての …
小熊秀雄全集-06:詩集(5)飛ぶ橇(新字旧仮名)
読書目安時間:約1時間7分
※収録した作品のいくつかには「伏せ字」が含まれています。伏せ字の表記にはすべて「*」を用いました僕が詩の仕事の上で、抒情詩の製作に許り、執着してゐないで、長い形式の叙事詩をも手掛け …
読書目安時間:約1時間7分
※収録した作品のいくつかには「伏せ字」が含まれています。伏せ字の表記にはすべて「*」を用いました僕が詩の仕事の上で、抒情詩の製作に許り、執着してゐないで、長い形式の叙事詩をも手掛け …
小熊秀雄全集-08:詩集(7)恋愛詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約19分
知つてゐるかどうか、 あなたの最初の微笑が どんなに私の心を撃つたかといふことを、 わたしとあなたの初対面の日、 あなたが瞬間の微笑を、 明るい眼で私に贈つてくれたこと、 それがあ …
読書目安時間:約19分
知つてゐるかどうか、 あなたの最初の微笑が どんなに私の心を撃つたかといふことを、 わたしとあなたの初対面の日、 あなたが瞬間の微笑を、 明るい眼で私に贈つてくれたこと、 それがあ …
小熊秀雄全集-09:詩集(8)流民詩集1(新字旧仮名)
読書目安時間:約44分
||| 二十年も、そのもつと前に、自分は詩を書き初めたとき、こんな念願をたてたものであつた、それは一生の間に自分の身長だけの高さの、詩集の冊数をもちたいものだといふことであつた。ま …
読書目安時間:約44分
||| 二十年も、そのもつと前に、自分は詩を書き初めたとき、こんな念願をたてたものであつた、それは一生の間に自分の身長だけの高さの、詩集の冊数をもちたいものだといふことであつた。ま …
小熊秀雄全集-10:詩集(9)流民詩集2(新字旧仮名)
読書目安時間:約33分
| 月は地上を見てゐる 月よ悪い犬奴 お前は光りで咆えよ 地上の喰べ物を欲しがつてゐる でもお前には地上の愛は喰はせない 水蜜桃の汁は おれたちが吸ふのだ 月よ お前は地上の一切の …
読書目安時間:約33分
| 月は地上を見てゐる 月よ悪い犬奴 お前は光りで咆えよ 地上の喰べ物を欲しがつてゐる でもお前には地上の愛は喰はせない 水蜜桃の汁は おれたちが吸ふのだ 月よ お前は地上の一切の …
小熊秀雄全集-02:詩集(1)初期詩篇(新字旧仮名)
読書目安時間:約42分
地軸に近い何所かで うづもれた 世にも稀なる紫ダイヤを とげ/\と骨ばかりのやせこけた 悪魔たちがまるくとりまき ひからびた手を繋ぎ合ひ にやにやとした もの倦い足どりで 踊るたび …
読書目安時間:約42分
地軸に近い何所かで うづもれた 世にも稀なる紫ダイヤを とげ/\と骨ばかりのやせこけた 悪魔たちがまるくとりまき ひからびた手を繋ぎ合ひ にやにやとした もの倦い足どりで 踊るたび …
小熊秀雄全集-07:詩集(6)長篇詩集(新字旧仮名)
読書目安時間:約1時間34分
紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ——何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると …
読書目安時間:約1時間34分
紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ——何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると …
小熊秀雄全集-15:小説(新字旧仮名)
読書目安時間:約2時間59分
土の中の馬賊の歌 味瓜畑 塩を撒く 殴る 裸婦 憂鬱な家 泥鰌 雨中記 諷刺短篇七種 盗む男の才能に関する話 暗黒中のインテリゲンチャ虫の趨光性に就いて 深海に於ける蛸の神経衰弱症 …
読書目安時間:約2時間59分
土の中の馬賊の歌 味瓜畑 塩を撒く 殴る 裸婦 憂鬱な家 泥鰌 雨中記 諷刺短篇七種 盗む男の才能に関する話 暗黒中のインテリゲンチャ虫の趨光性に就いて 深海に於ける蛸の神経衰弱症 …
小熊秀雄全集-01:短歌集(新字旧仮名)
読書目安時間:約28分
◆|◆ けだものの子 産科院よるのさびしさ夕食の鈴のしづかに鳴りにけるかな おぎや……たかくさびしく産科院けだものの子のうまれけるかな けだものの子はかたくもろ手を胸にくみしつかり …
読書目安時間:約28分
◆|◆ けだものの子 産科院よるのさびしさ夕食の鈴のしづかに鳴りにけるかな おぎや……たかくさびしく産科院けだものの子のうまれけるかな けだものの子はかたくもろ手を胸にくみしつかり …
小熊秀雄全集-14:童話集(新字旧仮名)
読書目安時間:約2時間10分
此所にトムさんと言ふ至つてお人好しの農夫がをりました、この村の人達は余りお人好しの事をトムさんのやうだとよく言ひますが、全くトムさんはお人好しでした。随分よく働きます。それに無口で …
読書目安時間:約2時間10分
此所にトムさんと言ふ至つてお人好しの農夫がをりました、この村の人達は余りお人好しの事をトムさんのやうだとよく言ひますが、全くトムさんはお人好しでした。随分よく働きます。それに無口で …
小熊秀雄全集-19:美術論・画論(新字旧仮名)
読書目安時間:約6時間48分
1.モヂリアニ論 2.松林桂月論(一) 3.松林桂月論(二) 4.堅山南風論 5.郷倉千靱論 6.伊東深水論 7.奥村土牛論 8.上村松園論 9.大智勝観論 10.小倉遊亀論 11 …
読書目安時間:約6時間48分
1.モヂリアニ論 2.松林桂月論(一) 3.松林桂月論(二) 4.堅山南風論 5.郷倉千靱論 6.伊東深水論 7.奥村土牛論 8.上村松園論 9.大智勝観論 10.小倉遊亀論 11 …
きのふは嵐けふは晴天(新字旧仮名)
読書目安時間:約14分
舞台周囲が岩石ばかりの大谿谷の底を想像させる所、極度に晴れ渡つた早春の朝、遠くから太鼓のにぶい音と、タンバリンの低い音が断続的に聞えてくる、舞台ボンヤリとして何か間のぬけた感。 ○ …
読書目安時間:約14分
舞台周囲が岩石ばかりの大谿谷の底を想像させる所、極度に晴れ渡つた早春の朝、遠くから太鼓のにぶい音と、タンバリンの低い音が断続的に聞えてくる、舞台ボンヤリとして何か間のぬけた感。 ○ …
塩を撒く(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
彼は木製玩具の様に、何事も考へずに帰途に着いた。 地面は光つてゐて、馬糞が転げて凍みついてゐた。 いくつか街角をまがり、広い道路に出たり、狭い道路に出たりしてゐるうちに、彼の下宿豊 …
読書目安時間:約7分
彼は木製玩具の様に、何事も考へずに帰途に着いた。 地面は光つてゐて、馬糞が転げて凍みついてゐた。 いくつか街角をまがり、広い道路に出たり、狭い道路に出たりしてゐるうちに、彼の下宿豊 …
紙幣(新字旧仮名)
読書目安時間:約9分
紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ——何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると …
読書目安時間:約9分
紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ——何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると …
シャリアピン(新字旧仮名)
読書目安時間:約10分
わたしはシャリアピンさまに 永年仕へてゐる蚤 ともに韃靼の古都カザンに生れ ともに暮して当年六十四歳、 夏はシャリアピンのカラーの下の涼しいところに 冬は暖い頭髪の中に 平素は主と …
読書目安時間:約10分
わたしはシャリアピンさまに 永年仕へてゐる蚤 ともに韃靼の古都カザンに生れ ともに暮して当年六十四歳、 夏はシャリアピンのカラーの下の涼しいところに 冬は暖い頭髪の中に 平素は主と …
託児所をつくれ(新字旧仮名)
読書目安時間:約35分
この長詩を書くための材料に 本棚を熱心にかきまはしたが 探す本は発見らない 黒表紙で五十頁余りの 吉田りん子といふ詩人の 『酒場の窓』といふ詩集だ、 捨て難いものがあつて 時々本棚 …
読書目安時間:約35分
この長詩を書くための材料に 本棚を熱心にかきまはしたが 探す本は発見らない 黒表紙で五十頁余りの 吉田りん子といふ詩人の 『酒場の窓』といふ詩集だ、 捨て難いものがあつて 時々本棚 …
長長秋夜(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
——ぢやん、ぢやん、ちゆう、やは朝鮮語で長い長い秋の夜といふ意味。 朝鮮よ、泣くな、 老婆よ泣くな、 処女よ泣くな、 洗濯台に笑はれるぞ、 トクタラ、トクタラ、トクタラ、 それ、あ …
読書目安時間:約7分
——ぢやん、ぢやん、ちゆう、やは朝鮮語で長い長い秋の夜といふ意味。 朝鮮よ、泣くな、 老婆よ泣くな、 処女よ泣くな、 洗濯台に笑はれるぞ、 トクタラ、トクタラ、トクタラ、 それ、あ …
土の中の馬賊の歌(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
私はこゝにひとつの思想を盛つた食餌を捧げるそれは悪いことかもしらないまた善いことかもしらない、たゞ私が信じてゐるだけのことである。 人々が寝静まつた真夜中にどこからともなく土の中か …
読書目安時間:約7分
私はこゝにひとつの思想を盛つた食餌を捧げるそれは悪いことかもしらないまた善いことかもしらない、たゞ私が信じてゐるだけのことである。 人々が寝静まつた真夜中にどこからともなく土の中か …
泥鰌(新字旧仮名)
読書目安時間:約10分
夏に入つてから、私の暮しを、たいへん憂鬱なものにしたのは、南瓜畑であつた。 その葉は重く、次第に押寄せ、拡げられて、遂に私の家の玄関口にまで肉迫してきた、さながら青い葉の氾濫のやう …
読書目安時間:約10分
夏に入つてから、私の暮しを、たいへん憂鬱なものにしたのは、南瓜畑であつた。 その葉は重く、次第に押寄せ、拡げられて、遂に私の家の玄関口にまで肉迫してきた、さながら青い葉の氾濫のやう …
殴る(新字旧仮名)
読書目安時間:約13分
俺はつくづくと考へる。世の中の奴らは、もちろん嘘で固まつてゐるといふ事実だ。 情なくなるから、あんまり他人さまのことはいふまい。手近なところで、俺の信じてゐる彼女の態度はどうだ、だ …
読書目安時間:約13分
俺はつくづくと考へる。世の中の奴らは、もちろん嘘で固まつてゐるといふ事実だ。 情なくなるから、あんまり他人さまのことはいふまい。手近なところで、俺の信じてゐる彼女の態度はどうだ、だ …
諷刺大学生(新字旧仮名)
読書目安時間:約11分
ある夜一人の見も知らぬ学生が訪ねて来た、 洋服の袖口のところが破れてゐて 小さな穴から下着の縞模様をのぞかせてゐた、 学生は——諷刺文学万歳!と叫んで そして私に握手を求めた —— …
読書目安時間:約11分
ある夜一人の見も知らぬ学生が訪ねて来た、 洋服の袖口のところが破れてゐて 小さな穴から下着の縞模様をのぞかせてゐた、 学生は——諷刺文学万歳!と叫んで そして私に握手を求めた —— …
魔女(新字旧仮名)
読書目安時間:約10分
海羅義丘() 千敬太郎(青年) 天羅多吉(独立画家) 富士光雄(渕) マリア() 悪魔() 魔女() 姉() すべての女の読者諸君よ いまは時代の過渡期です、 若しあなたに 恋愛に …
読書目安時間:約10分
海羅義丘() 千敬太郎(青年) 天羅多吉(独立画家) 富士光雄(渕) マリア() 悪魔() 魔女() 姉() すべての女の読者諸君よ いまは時代の過渡期です、 若しあなたに 恋愛に …
憂鬱な家(新字旧仮名)
読書目安時間:約10分
この一篇をマルキストに捧ぐ 屋根の上の物音、禿鷹のやうに横着で、陰気な眼をした、あんまり飛び廻つて羽の擦りきれた鴉の群であつた。 こ奴等は、私の家の上で絶えず仲間同志争つた。 私は …
読書目安時間:約10分
この一篇をマルキストに捧ぐ 屋根の上の物音、禿鷹のやうに横着で、陰気な眼をした、あんまり飛び廻つて羽の擦りきれた鴉の群であつた。 こ奴等は、私の家の上で絶えず仲間同志争つた。 私は …
裸婦(新字旧仮名)
読書目安時間:約12分
或る雪の日の午後。 街の角でばつたり、お麗さんらしい背をした女とすれちがつた。 女は鼠色の角巻を目深に、すつと敏捷に身をかはしたので、その顔は見えなかつた。 ——彼女だ、たしかにあ …
読書目安時間:約12分
或る雪の日の午後。 街の角でばつたり、お麗さんらしい背をした女とすれちがつた。 女は鼠色の角巻を目深に、すつと敏捷に身をかはしたので、その顔は見えなかつた。 ——彼女だ、たしかにあ …
“小熊秀雄”について
小熊 秀雄(おぐま ひでお、1901年9月9日 - 1940年11月20日)は、日本の詩人、小説家、漫画原作者、画家である。筆名に、小熊 愁吉(おぐま しゅうきち)、黒珊瑚(くろさんご)、旭 太郎(あさひ たろう)などがある。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“小熊秀雄”と年代が近い著者
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
今年で没後X百年
ジェーン・テーラー(没後200年)
山村暮鳥(没後100年)
黒田清輝(没後100年)
アナトール・フランス(没後100年)
原勝郎(没後100年)
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット(没後100年)
郡虎彦(没後100年)
フランツ・カフカ(没後100年)