“陽炎”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かげろう74.3%
かげろふ15.5%
かげろ2.7%
かげらふ1.8%
かぎろひ1.3%
カゲロ1.3%
カゲロフ1.3%
ようえん0.9%
かぎろ0.4%
カゲロウ0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“陽炎”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.3%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.8%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
穂積中佐は微笑した眼に、広い野原を眺めまわした。もう高粱こうりょうの青んだ土には、かすかに陽炎かげろうが動いていた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
野と山にはびこる陽炎かげろうを巨人の絵の具皿にあつめて、ただ一刷ひとはけなすり付けた、瀲灔れんえんたる春色が
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この平和な村にも春はおとづれて来ました。機屋はたやの窓にも、湖の上にも、陽炎かげろふがゆらゆらと燃えはじめました。
虹の橋 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
みち濡地ぬれつちかわくのが、あき陽炎かげろふのやうに薄白うすじろれつゝ、ほんのりつ。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
口惜くやしいとか無念だとかいう敵意のほかに、まだ認めなければならない或物がそこに陽炎かげろった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こういう訳で敬太郎の頭に映る観音の境内けいだいには、歴史的に妖嬌陸離ようきょうりくりたる色彩が、十八間の本堂を包んで、小供の時から常に陽炎かげろっていたのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふねけた余波なごり分解わかず……たゞ陽炎かげらふしきりかたちづくりするのが分解わかる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
磐面ばんめんにははなんだ、大輪だいりんすみれ鼓草たんぽゝとが、陽炎かげらふかゞやなか
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
海凪ぎぬ、陽炎かぎろひひがしに立つと、
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
海凪ぎぬ、陽炎かぎろひひがしに立つと、
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
向うには、低い山と、細長い野が、のどかに陽炎カゲロふばかりである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
向うには、低い山と、細長い野が、のどかに陽炎カゲロふばかりである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
花に縁遠い日ざしも、時としては、二三の茅屋根に陽炎カゲロフをひらつかせることもあつた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あの陽炎カゲロフの立つてゐる平原を、此足で、隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そのながれが遠く春の陽炎ようえんのなかに没せむとして、絹糸きぬいとの如くに見えている。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
浴客はまだ何処にも輻湊ふくそうしていなかったし、途々みちみち見える貸別荘の門なども大方はしまっていて、松が六月の陽炎ようえん蒼々あおあおと繁り、道ぞいの流れの向うに裾をひいている山には濃い青嵐せいらんけぶってみえた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
陽炎かぎろひわたるたまのつや
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
あの陽炎カゲロウの立つてゐる平原を、此足で、隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)