“唯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ただ47.4%
たゞ19.8%
11.1%
7.0%
たつた3.1%
たった2.0%
たっ1.9%
たつ1.1%
はい0.8%
ゆい0.8%
たヾ0.5%
ゆゐ0.5%
タダ0.5%
ひと0.5%
0.5%
ほん0.5%
0.3%
あい0.1%
いえど0.1%
うん0.1%
たツ0.1%
おう0.1%
たッ0.1%
0.1%
ひた0.1%
ひとり0.1%
ふと0.1%
ヤー0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから、異人は他界の威霊であると考へたものが、ただ生活方法が違ふ外に、我々と共通の精神を持つた神聖な生き物としての、ひととも考へられた。
不意の出来事に人々はただあれ/\といふばかりで、そのうちの一人が娘の帯を引つとらへようとしたが、手がとゞかないので取逃してしまつた。
梟娘の話 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
わたし下街道しもかいだうを、たゞ一度いちどだけ、伏木ふしきから直江津なほえつまで汽船きせんわたつたことがある。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
長吉ちようきち文次ぶんじ丑松うしまつめ、なぜれをころさぬ、ころさぬか、れも三五らうたゞぬものか
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うつくしき乳房ちぶさ可愛かわゆひとふくまするときもあるべし、れはきみ幸福しやわせなれかし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
偶像はらないと言う人に、そんなら、恋人はだ慕う、愛する、こがるるだけで、一緒にならんでもいのか、姿を見んでもいのか。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、数町すうちょう往ったところで、その火の玉はあるろじへ折れて、その突きあたりの家の櫺子れんじ窓からふわふわと入ってしまった。
遁げて往く人魂 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
忽然こつねんとしててんひらけ、身は雲に包まれて、たえなるかおりそでおおい、見るとうずたかき雪の如く
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『今夜衣服きもの裁縫こしらへて了へば、明日幾何いくらか取れるので御座んすけれど……たつた四銭しか無かつたもんですから。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「さやうで御座います。来月あたりに成りませんと、余り咲きませんので、これがたつた一つ有りましたんで、まぐざきなので御座いますね」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
九名の新入生の中、四名まで姿を見せない上に、二年生が二名総欠席をしたものだから、私達はたった五名、広いチャペルの真中にチョコナンとして坐っていた。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
数で云うたらたった二十万坪の土地、喜憂きゆうくる人と戸数と、都の場末の一町内にも足らぬが、大なる人情の眼は唯統計とうけいを見るであろうか。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
驚くまいことか、これがお政が外出そとゆきたった一本の帯、升屋の老人が特に祝わってくれた品である。何故なぜこれが此所ここに隠してあるのだろう。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たっ一人ひとり景色を見い/\、此の野へござつてわしとこへ休ましやつたが、此の奥にの、なにとも名の知れぬ古いやしろがござるわいの
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たついまさきまでもらぬ他人たにん車夫くるまやさんとのみおもふてましたに御存ごぞんじないは當然あたりまへ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
人間界にんげんかいではないものを……と、たついま亭主ていしゆなれたやうなこゑをして、やさしい女房にようばうなみだぐむ。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はい唯今たゞいまあの爺様ぢいさんが、やうまをしましたやうにぞんじますが、夫人おくさまでございますか。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我も男児をとこなりや汚い謀計たくみを腹には持たぬ、真実ほんと如是かうおもふて来たは、と言葉を少時とゞめて十兵衞が顔を見るに、俯伏たまゝたゞはい、唯と答ふるのみにて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
光治こうじは、まもなく自分じぶんこころをなぐさめたゆい一のふえをなくしてしまったことを後悔こうかいいたしました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
この奇巌城こそ、仏蘭西フランス国家のすべての宝物ほうもつの蔵であり、またゆい一つの隠れ場所である。
三郎の寝床がなくなつてからのあなたの蚊帳かやの中の様子は海の中にたヾ一つある島のやうであると思つて、この前と同じやうな淋しさを私が感じると云ふのです。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
たヾこれまでとちがひて段々だん/\大人おとなになり世間せけん交際つきあいらねばならず、だい一に六づかしきはひと機嫌きげんなり
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
荒涼くわうりやうたるふゆけるゆゐ一のいろどりが、自然しぜんからこの部屋へやうつされて
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
事件の眞相を突止めて、惡い者に思ひ知らせてやるのが、平次の十手捕繩にかけた、ゆゐ一の望みだつたのです。
乳母オモに相談かけても、一代さう言ふ世事にアヅカつた事のない此人は、そんな問題には、カヒないタダ女性ニヨシヤウに過ぎなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
タダ、野ニ清鶯セイオウアルノミ
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
惟うに、新主義の学を講ずる、ひとりその通般の事を知るに止るべからず、必らずやその蘊奥を極め、た事に触れ、いきおいに応じてこれが細故を講究すべきの事多うし。
祝東京専門学校之開校 (新字新仮名) / 小野梓(著)
而して京都はかねてより鎖国論の本拠にして、ひとり勅許を得ざるのみならず、断々然として不承諾の意を示せり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
いぬ廊下らうかを、何處どこつたかわかりません。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ると、親父ちやん湯玉ゆだまはらつて、朱塗しゆぬりつて飛出とびだした、が握太にぎりぶと蒼筋あをすぢして、すね突張つツぱつて、髯旦ひげだんかたへ突立つツたつた。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、その女は何者である乎、現在何処にいる乎と、切込んで質問すると、「ほんの通り一遍の知り合いだからマダ発表する時期にならない、」とばかりで明言しなかった。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
『金色夜叉』については小波もしばしば弁明しているし、私も度々紅葉から聞いているが、ほんの発端をこの事実から思付いたという位に過ぎんので、小波をモデルとしたというのは全然虚伝である。
子曰く、しんや、吾が道、一以て之を貫くと。曾子曰く、と。子ず。門人問いて曰く、何の謂ぞやと。曾子曰く、夫子の道は、忠恕のみと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
すなは日本人にほんじん姓名せいめい二である。せいめい連續れんぞくして一つの固有名こゆうめいかたちづくる。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
乳母 はい/\、だまりまする、でもな、わらはいではをられませぬ、くのをめて、「あい」とはッしゃったとおもふと。
仰向あふむけ轉倒ころばっしゃらう、なァ、いと」とふと、阿呆あはうどのが啼止なきだまって、「あい」ぢゃといの。
求といえども則ち邦に非ずや、いずくんぞ方六、七十しくは五、六十にして邦にあらざるものを見ん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
赤といえども則ち邦に非ずや、宗廟と会同とは諸侯にあらずして如何せん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
マーキュ うんうん引掻ひっかかれた/\。はて、これで十ぶんぢゃ。侍童こやっこめは何處どこにをる? 小奴やっこ、はよって下科醫者げくわいしゃんでい。
わしとても、體裁ていさいつくり、そなことをひはせぬ、とひたいは山々やま/\なれど、しき作法さはふは、もうおさらば! もし、わし可愛いとしうおもうてくださるか?「うん」と被言おッしゃるであらうがな。
だれあたましたへおろしてくれゝばいなァ!もうたツ一人法師ひとりぽつちるのは可厭いやになつてしまつたわ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
種々いろ/\口實こうじつまうけて、みンのこらず立去たちさつたあとには、たツあいちやん一人ひとりになつてしまひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
これはの部屋も大同小異だったが、たッた一つの部屋にはなくて、此部屋ばかりにある、謂わば此部屋の特色を成す物があった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
なんと、と殿樣とのさま片膝かたひざきつてたまへば、唯唯ははおそれながら
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
へいげんこのゆうべまた愛妾を携えて門前に出でぬ。出でて快げに新開地を歩み行けば、松の木蔭に雨宿りして、ひたれに濡れたる一個の貧翁あり。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何の政化を修め能く此の道をいたさむ。頃者このごろ年穀ねんこく豊かならず、疫癘やくらいしきりに至り、慙懼ざんくこもごも集りて、ひとりらうしておのれを罪す。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
ふと、片側の一軒立いっけんだち、平屋の白い格子の裡に、薄彩色のすそをぼかした、艶なのが、絵のように覗いて立つ。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ヤーとや云はんナインとやいはん)
春と修羅 第二集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)