“たった”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
63.2%
21.1%
5.3%
出発5.3%
唯上5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さすがにたった今方いまがた世にも恐ろしい騒動のあったあととて女供は一斉に声をひそめ姿を隠してしまったので
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
新「済まないのは知って居るが、たった一度で諦めて是ッ切りいやらしい事は云う気遣きづかいないから」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此奴こいつかたき片割かたわれと己までも殺される事を仕出来しでかすというは、不孝不義の犬畜生め、たった一人の兄妹きょうだいなり、ことにゃア女の事だから
乳母 ならっしゃりませぬとも、このを十四ほんけますがな……とうても、その十四ほんが、ほんに/\、もうたったほんしかござりませぬわい。
たった五円違いサ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ですがネ、教育のない者ばかりを責める訳にもいけませんヨネー。私の朋友ほうゆうなんぞは、教育の有ると言う程有りゃアしませんがネ、それでもマア普通の教育はけているんですよ、それでいて貴君、西洋主義の解るものは、二十五人の内にたった四人よったりしかないの。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「ヤ細川! 突如だしぬけ出発たったので驚いたろう、何急に東京を娘に見せたくなってのう。十日ばかりも居る積じゃったがしゃくさわることばかりだったから三日居て出立たっしまった。今も話しているところじゃが東京に居る故国くにの者はみんなだめだぞ、ろくやつは一匹もらんぞ!」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
——何か知ら、種々いろんなものがあって、錠も下さないであったが、婆さんがしたのか、誰れがしたのか、何時の間にかお前の物は、余処々々よそよそしく、他へ入れ換えて了って、今では唯上たったの一つが
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)