“たヾ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
唯80.0%
只20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お落(おと)しなさるな、と呼(よ)びもならず、俄(には)かに心付(こヽろづき)て四邊(あたり)を見(み)れば、花(はな)に吹(ふ)く風(かぜ)我(わ)れを笑(わら)ふか、人目(ひとめ)はなけれど何處(どこ)までも恐(おそ)ろしく、庭掃除(にはそうぢ)そこそこに唯(たヾ)人(ひと)に逢(あ)はじと計(はか)り
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
三郎の寝床がなくなつてからのあなたの蚊帳(かや)の中の様子は海の中に唯(たヾ)一つある島のやうであると思つて、この前と同じやうな淋しさを私が感じると云ふのです。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
只(たヾ)一人(ひとり)ありし妹(いもと)の我(わ)れと非常(ひじやう)に中(なか)よかりしが、今(いま)は亡(う)せて何(なに)もなき身(み)、その妹(いもと)が姉樣(ねえさま)に正寫(そつくり)にて、今(いま)も在世(あら)ばと戀(こひ)しさ堪(た)へがたく、お前樣(まへさま)に姉樣(ねえさま)なれば我(わ)れには妹(いもと)の樣(やう)に思(おも)はれて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
只(たヾ)一寸(ちよつと)で宜(よ)し吾助(ごすけ)は一筆(ひとふで)にてもと言(い)ひたれば、此卷紙(このまきがみ)へ何(なに)か書(かき)て僕(ぼく)に賜(たま)はれ、吾助(ごすけ)は田舍(ゐなか)へ歸(かへ)りても行(ゆ)く處(ところ)の無(な)き身(み)なれば、大方(おほかた)は乞食(こじき)に成(な)るべきにや、夫(それ)れでは僕(ぼく)どうしても嫌(い)やなり
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)