“只”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ただ55.0%
たゞ19.9%
た6.9%
と6.2%
たっ4.8%
たった1.7%
たつ0.7%
たつた0.7%
タヾ0.7%
ロハ0.7%
たんだ0.3%
たヾ0.3%
ひた0.3%
たッ0.3%
たッた0.3%
たツ0.3%
たツた0.3%
タダ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
読者諸君が、さようになやんでいるのを、作者は意地わるい微笑をうかべて、悪魔じみた楽しさを只(ただ)一人味わいたいつもりではない。
四次元漂流 (新字新仮名) / 海野十三(著)
帽子屋(ばうしや)はこれを聞(き)いて著(いちじる)しく其(そ)の眼(め)を瞪(みは)りました、が、云(い)つたことは、『何故(なぜ)嘴太鴉(はしぶとがらす)が手習机(てならひづくゑ)に似(に)てるか?』と、只(たゞ)これだけでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「御立腹の段は誠に御尤(ごもつとも)で、私(わたくし)に於ても一々御同感で御座りまする、が、只(た)だ何分にも篠田が青年等の中心になつて居りまするので」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
只(と)ある橋の上で馬が躓(つまず)いたために落ちて怪我をした事など、有る事無い事、紅矢から聞いた話に添えて、詳しく話して聞かせました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)
何うも只(たっ)た一人者でも雇婆(やといば)アさんの給金も払うなにが無(ね)えんで、勘定というものは何処にも有るもんでげすが、暮はいけませんねえ
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……もう只(たった)一人になったとKが云った。そうして溜息(ためいき)を吐(つ)いた。Sも死んでしまった。Wも死んでしまった。Mも死んでしまった。只(たった)一人になってしまった。……
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私(わたし)はあの玉(たま)ちやんを見(み)せてあげたいわ、若(も)しお前(まへ)が玉(たま)ちやんを只(たつ)た一ト目(め)でも見(み)やうものなら屹度(きつと)猫(ねこ)が好(す)きになつてよ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
……もう只(たつた)一人(ひとり)になつたとKが云つた。さうして溜息(ためいき)を吐(つ)いた。Sも死んで仕舞つた。Wも死んで仕舞つた。Mも死んで仕舞つた。只(たつた)一人(ひとり)になつて仕舞つた。……
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御句に「都府楼ハ纔(ワズカニ)看(ミ)二瓦ノ色ヲ一 観音寺ハ只(タヾ)聴ク二鐘ノ声ヲ一」
大地主は只(ロハ)のような金で、その金の割合の何十倍もの造田が出来た。造田さえされれば、「低利資金」位は小作料だけで、ドシドシ消却出来た。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
カピ妻 此(この)仁(じん)はモンタギューの親戚(しんせき)ゆゑ、贔屓心(ひいきごゝろ)がさもない事(こと)を申(まう)させまする。此(この)不正(ふせい)な爭鬪(たゝかひ)には二十人餘(にんよ)も關係(かゝづら)うて只(たんだ)一人(ひとり)を殺(ころ)したに相違(さうゐ)ござりませぬ。
只(たヾ)一人(ひとり)ありし妹(いもと)の我(わ)れと非常(ひじやう)に中(なか)よかりしが、今(いま)は亡(う)せて何(なに)もなき身(み)、その妹(いもと)が姉樣(ねえさま)に正寫(そつくり)にて、今(いま)も在世(あら)ばと戀(こひ)しさ堪(た)へがたく、お前樣(まへさま)に姉樣(ねえさま)なれば我(わ)れには妹(いもと)の樣(やう)に思(おも)はれて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
入道相國(にふだうしやうこく)が非道(ひだう)の擧動(ふるまひ)に御恨(おんうら)みを含みて時の亂(みだれ)を願はせ給ふ法住寺殿(ほふぢゆうじでん)の院(ゐん)と、三代の無念を呑みて只(ひた)すら時運の熟すを待てる源氏の殘黨のみ、内府(ないふ)が遠逝(ゑんせい)を喜べりとぞ聞えし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
それが為に附け置かれる身の上ですへえ、何う致しまして、只(たッ)た今お帰りなすって
マーキュ 猫王(ねこまた)どの、九箇(こゝのつ)あるといふ足下(おぬし)の命(いのち)が只(たッた)一(ひと)つだけ所望(しょもう)したいが、其後(そののち)の擧動次第(しこなししだい)で殘(のこ)る八箇(やッつ)も叩(たゝ)き挫(みじ)くまいものでもない。
『只(たツ)た指環(ゆびわ)を一箇(ひとつ)』と愛(あい)ちやんが悲(かな)しさうに云(い)ひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
其上(そのうへ)には小(ちひ)さな黄金造(こがねづく)りの鍵(かぎ)が只(たツた)一(ひと)つあつたばかり、愛(あい)ちやんは最初(さいしよ)、此(この)鍵(かぎ)が大廣間(おほびろま)の戸(と)の何(いづ)れか一枚(まい)に附屬(ふぞく)してるに違(ちが)ひないと思(おも)ひました、が悲(かな)しいことには、其錠(そのぢやう)が大(おほ)き過(す)ぎても亦(また)小(ちひ)さすぎても
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
一心只(タダ)強人(キョウジン)ヲ捉(トラ)エント要(ホッ)ス
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)