“雇婆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やといばあ47.4%
やといばば21.1%
やといばばあ10.5%
やとひばあ10.5%
やといば5.3%
やといばゝあ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この小犬に悩まされたものは、雇婆やといばあさん一人ではなかった。牧野まきのも犬が畳の上に、寝そべっているのを見た時には、不快そうに太いまゆをひそめた。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
世田ヶ谷の家には庭掃除の下男げなん雇婆やといばばがいるものの、鶴子は老人が日々の食事を始め衣類や身のまわりの事に不自由しているらしいのを見て
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分の家の畳の上に坐って、雇婆やといばばあんでくれた水を、茶碗に二杯立続けに飲んでも、歌麿は容易に動悸どうきがおさまらなかった。
歌麿懺悔:江戸名人伝 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「年寄の雇婆やとひばあさんと二人暮しですが、血のついたものなんかありやしませんよ。いづれあれから三日も四日も經つてゐることだから、自分で始末したことでせう」
何うもたった一人者でも雇婆やといばアさんの給金も払うなにがえんで、勘定というものは何処にも有るもんでげすが、暮はいけませんねえ
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
もし男の胴着や何かは女には着悪きにくいが、うちには独身者ひとりものですから、女がるにはりますが女の部には這入はいらねえで、女の大博士に成っちまって、羽が生えて飛びそうな雇婆やといばゝあです
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)