“動悸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうき93.5%
ときめき3.3%
とき0.8%
ときめ0.8%
どき0.8%
だうき0.4%
どきっ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ファルス精神のしからしめる所であろうと善意に解釈下されば、拙者は感激のあまり動悸どうきが止まって卒倒するかも知れないのですが——
FARCE に就て (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
かつて知らない動悸ときめきに、血が熱くなった。けれどそれは、地上から鞍の上まで、彼女の身を移すわずかな間でしかなかった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつは喜びかつは動悸ときめきながら、看守に伴われて面接所に行き見れば、小塚氏は微笑を以て妾を迎え、久々ひさびさ疎音そいんを謝して、さていうよう、自分は今回有志者の依頼を受けて
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
吉野と肩を並べて歩みを運ぶ靜子の心は、言ふ許りなく動悸ときめいてゐた。家には媒介者なかうどが來てゐる。松原との縁談は靜子の絶對に好まぬ所だ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
恩ある其人のむかうに今は立ち居る十兵衞に連添へる身の面をあはすこと辛く、女気の纎弱かよわくも胸を動悸どきつかせながら、まあ親方様
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
雪枝ゆきえはハツとせて、いは吸込すひこまれるかと呼吸いきめたが、むね動悸だうきが、持上もちあ揺上ゆりあげ、山谷さんこくこと/″\ふるふをおぼえた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして「通は馬鹿だよ」と妙な調ふしで謡って歩く。桶屋の酒飲のんだくれ親爺はの乞食は乞食でも愛嬌があると言って褒めていた。其は兎に角乃公は動悸どきっとしたが
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)