“覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
さと33.8%
おぼ27.6%
18.7%
おぼえ7.9%
さま6.7%
さめ1.2%
おべ0.7%
かく0.5%
0.4%
0.4%
おぼし0.2%
あら0.2%
さむ0.2%
サト0.2%
おこ0.1%
さとり0.1%
あらわ0.1%
うつつ0.1%
けど0.1%
さとる0.1%
めざ0.1%
オボエ0.1%
カク0.1%
0.1%
サマ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……女がこのウイスキー入りの珈琲を紳士に勧めると、紳士は直ちに毒とって引っくり返して、自分の鼻をかむハンカチで拭いた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
康頼 しかしありありと歌までえているのです。霊夢相違ありません。たとえそうでなくっても、わしはそうと信じたいのです。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
クリストフの眼をまさせるために、シルヴァン・コーンはまた特殊な芝居へ連れて行こうと言い出した——精練の極致たる芝居へ。
その頃は金も少しは彼のために融通してやったがある。自分は勇気を鼓舞するために、わざとその当時の記憶を呼起してかかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
兄貴がお人好しで蛇を拝んだり、白蟻の糞を拝んだりしているからだ。兄貴の眼をすには、あの蛇からどうかしなくちゃならない。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そりゃもう、先生の御意見で夢がましたから、生れ代りましたように、魂を入替えて、これから修行と思いましたに、人は怨みません。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「モーター? モーターッたら、灌漑溝の吸い上げでねえか。えーえ、異うわ、だ振りすなよ!」——由三は負けていない。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
箇の研究に出発してに行つて、そしてそこからでなければ、深い不可思議な心理の扉をひらくことは出来ない。
自からを信ぜよ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
その音声その語調は牛頭馬頭の鬼どもが餓鬼を叱るもかくやらんとばかりに思はれてなかなかに前の肥えたる曹長をやさしくぼえ初めぬ。
従軍紀事 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
ゆえに目めているとき、つねに高きよいことを思うものは、夢にもまた下品な、れたことを見ぬものである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
風呂場にれば、一箇の客在りて、燈点さぬ微黯湯槽りけるが、何様人のるにけるとく、しげに身を起しつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
明年、夷舶の下田にるや、余、藩の人渋木生とかに夷船を駕して海外に航せんことを謀り、事われて捕えらる。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
れば昨宵明放した窓をめて飛ぶ、憎や彼奴が鳴いたのかと腹立しさに振向く途端、彫像のお辰夢中の人には劣りて身をう数々の花うるさく
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
家鶏野鵠モオノズカラ時ヲ知リ風雨ヲ知リ天変ヲル。イカニンヤ人タルモノヲヤ。、天文グライヲ知ラナイデ人間トイエマスカ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成程一命にわるような大した事ではないが、併し其大した事でない用が間断なく有る。まず朝は下女と殆ど同時にされて、雨戸を明けさせられる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「自分も悟りの彼岸へ行った。人もまた悟りの彼岸へ行かしめた。く一切の人々をみな行かしめ終わった。かくてわがの道は成就された」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
宝治元年の六月、前将軍頼経を立てようとして事れ、討手のために敗られて、一族共に法華堂で自害した三浦若狭守泰村という人の名なぞも出て来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
駭然として夢か狐子せらるるなからむやと思えども、なお勇気をいてすすむに、答えし男急にびとめて、いずかたへ行くやと云う。
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
も白翁堂と云う人相見の老爺が少しはって新幡随院の和尚に話すと、和尚はよりっていて、盗んだ奴が土中へ埋め隠してあると云ったそうだが、今日初めて此の病人の話によれば
艸木は急に昨日の睡眠よりめ、しなやかな諸手を伸べて、軽く大気のなかに躍りさざめき、小鳥は花樹の梢に飛び交はしながら、玉を転ばすやうなうつくしい歌曲に謡ひ耽つてゐる。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
ズ君ガ家ニ到ル」
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
曰ク、向上ノ心即チナリ。菩提、訳シテトイウ。仏果一切ノ智々ナリ。コノ智々ノ上ニ起ス衆生ノ希望心ニテアルナリ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
してやつたらむごいはい」の幕切れのいやな伝襲風の形といやな活歴と新史劇(高島屋一派には、妙なえろきゆうしよんがあると聞きました)
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)