“不覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:不覺
読み方割合
ふかく68.2%
そぞろ13.6%
つい13.6%
オクレ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だがそれをしなかった。不覚ふかくのいたりだ。もっとも、そんなことをすれば、首領は一撃のもとに自分を毒針どくばりでさし殺したかもしれない。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
日頃の本望も遂げむことは難く、我がやりも太刀も草叢くさむらに埋もるるばかり、それが無念さの不覚そぞろの涙じゃ、今日より後は奥羽の押え
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
占めたと思って竿を揚げる拍子に、余り前へ乗出したもので、不覚つい川の中へ踣込のめりこんで了った。決して落ちたくて落ちたんじゃない。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
東京へ引き出しても、不覚オクレはとらなかつた筈の琉球学者末吉安恭さんは、島の旧伝承の生きた大きな庫であつた。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)