“そぞろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
68.0%
16.0%
不覚12.0%
無端4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と小宮山は、金の脈を掘当てましたな、かねての話が事実となったのでありますから、そぞろに勇んだので乗出しようが尋常事ただごとでありませんから
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
泉原はそのいずれにも容易に耳を傾ける事は出来なかったが、たとえ彼を裏切ったとはいえ、目のあたり無惨な最後を遂げた昔の恋人を見ると、そぞろに涙を催された。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
院長いんちょう不覚そぞろあわれにも、また不気味ぶきみにもかんじて、猶太人ジウあといて、その禿頭はげあたまだの、あしくるぶしなどをみまわしながら、別室べっしつまでった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
とつさんは在るけれど田舎の実家へ帰つてしまつたから今は祖母おばあさんばかりさ、お前は浦山うらやましいねと無端そぞろに親の事を言ひ出せば、それ絵がぬれる、男が泣く物では無いと美登利に言はれて
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)