“行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆ34.0%
い17.6%
や10.8%
おこな7.5%
ぎょう5.6%
ゆき5.0%
こう2.3%
ぎやう2.0%
おこない1.9%
ある1.2%
ゆく1.2%
いっ1.2%
おこなひ1.1%
ギヤウ0.6%
ゆか0.6%
かう0.5%
え0.4%
いら0.4%
いつ0.4%
いき0.3%
おこ0.3%
おこなわ0.2%
イ0.2%
ヤ0.2%
オコナ0.2%
いく0.2%
さ0.2%
な0.2%
ゆい0.2%
ゆけ0.1%
ギョウ0.1%
おこの0.1%
ゆつ0.1%
いか0.1%
く0.1%
すす0.1%
つら0.1%
やっ0.1%
ゆこ0.1%
エツ0.1%
ユ0.1%
っ0.1%
よ0.1%
わざ0.1%
あ0.1%
あり0.1%
いぐ0.1%
いけ0.1%
いで0.1%
いでま0.1%
いな0.1%
いらつ0.1%
うた0.1%
おこなっ0.1%
おこなは0.1%
おこなふ0.1%
おもむ0.1%
が0.1%
ぎよう0.1%
くだり0.1%
こ0.1%
し0.1%
したが0.1%
す0.1%
つか0.1%
て0.1%
なす0.1%
はや0.1%
ふるま0.1%
ふるまい0.1%
めぐ0.1%
ゆくへ0.1%
ストイ0.1%
公0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庭は広くてよく手入れが行(ゆ)き届いていた。そして家の中からその庭への出口はたくさんあった。が庭から世の中への出口がないのだ。
私(わたし)は其時分(そのじぶん)は何(なん)にも知(し)らないで居(ゐ)たけれども、母様(おつかさん)と二人(ふたり)ぐらしは、この橋銭(はしせん)で立(た)つて行(い)つたので、一人前(ひとりまへ)幾于宛(いくらかづゝ)取(と)つて渡(わた)しました。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ええ、驚かしゃあがるな。」と年紀(とし)には肖(に)ない口を利いて、大福餅が食べたそうに懐中(ふところ)に手を入れて、貧乏ゆるぎというのを行(や)る。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余(よ)は曾(かつ)て如此(かくのごと)き事を試(こゝろ)みし事なし、否(い)な試(こゝろ)みて其(その)甚(はなは)だ馬鹿気(ばかげ)切(きつ)たる事を認(みと)めたれば全然(ぜん/\)之を放棄(はうき)せり、道(みち)を行(おこな)ふ事(こと)是(こ)れ道(みち)を説(と)く事なり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
その方法は第一に「行(ぎょう)」である。「行」とはあらゆる旧見、吾我(ごが)の判別、吾我の意欲を放擲して、仏祖(ぶっそ)の言語行履(ごんごあんり)に随(したが)うことである。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
自分は行(ゆき)がかり上(じょう)一応岡田に当って見る必要があった。宅(うち)へ電報を打つという三沢をちょっと待たして、ふらりと病院の門を出た。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふたたび、月(つき)の明(あか)るい野原(のはら)を歩(ある)いて、一行(こう)は、町(まち)はずれの橋(はし)の上(うえ)までまいりますと、白髪(しらが)のおばあさんがそこに立(た)って待(ま)っていました。
生きた人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あとでよく調べてみると、大樹寺(たいじゆじ)といふのに入つて専修念仏(せんじゆねんぶつ)の行(ぎやう)をおこなひ済ましてゐたさうだ。よく/\自力(じりき)には懲りたものと見える。
太初が道(ことば)であるか行(おこない)であるかを(考えるのではなく)知り切っている人に取っては、この感想は無視さるべき無益なものであろう。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
馬またこの通りなるに、生まれ付いて駱駝流に行(ある)く馬があったとは眉唾物(まゆつばもの)だろう。しかし教えさえすればさように歩かしむるを得。
水を渉(わた)る状(すがた)に似(に)たるゆゑにや、又深田(ふかた)を行(ゆく)すがたあり。初春(しよしゆん)にいたれば雪悉(こと/″\)く凍(こほ)りて雪途(ゆきみち)は石を布(しき)たるごとくなれば往来(わうらい)冬よりは易(やす)し。
人はお嫁に行(いっ)てから家政に苦労するのに、自分は反対に小娘の時から舅姑(しゅうとしゅうとめ)のような父母に仕えてあらゆる気苦労と労働とをしていた。
私の貞操観 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
(七九)閭巷(りよかう)の人(ひと)、行(おこなひ)を砥(と)ぎ名(な)を立(た)てんと欲(ほつ)する者(もの)は、(八〇)青雲(せいうん)の士(し)に附(つ)くに非(あら)ずんば、惡(いづく)んぞ能(よ)く(名ヲ)後世(こうせい)に施(し)かん哉(や)。
此爲來りを何時となく、女たちの咄すのを聞いて、姫が、女の行(ギヤウ)として、この野遊びをする氣になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
申さば父の越度(をちど)となり又(また)云(いは)ずば吉三郎は殺さるべし兩方全(まつた)きやうには何事も行(ゆか)ざれども能々(よく/\)考(かんが)へて心(こゝろ)靜(しづ)かに双方(さうはう)無事に成(なる)やうの御答(おこたへ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
〔譯〕知(ち)は是れ行(かう)の主宰(しゆさい)なり、乾道(けんだう)なり。行は是れ知の流行(りうかう)なり、坤道(こんだう)なり。合して以て體躯(たいく)を成す。則ち知行は是れ二にして一、一にして二なり。
「わしも札幌さ行(え)きてえからつて、云つてやれば、來るどこでねえつて——そのくせ、自分であつたらに行きたがつたこと忘れてよ。」
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
……(耳を澄ます。沈黙(サイレンス)!)あれ、もうお返事がない! 声の聞こえないほど遠くへ行(いら)っしゃったの? いえいえ
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『僕(ぼく)は四五日前(まへ)から小田原(をだはら)の友人(いうじん)の宅(うち)へ遊(あそ)びに行(いつ)て居(ゐ)たのだが、雨(あめ)ばかりで閉口(へいかう)したから、これから歸京(かへら)うと思(おも)ふんだ。』
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
私は行(いき)がかり上否(いや)だとは云えませんから承諾の旨を答えました。が腹の中では厄介(やっかい)な事になってしまったと思わざるを得なかったのです。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殺し金子(きんす)五百兩奪(うば)ひ取其後(のち)猶(なほ)又同所(どうしよ)にて三五郎をも殺害(せつがひ)致し候段重々(ぢう/\)不屆至極(ふとゞきしごく)に付町中(まちぢう)引廻(ひきまは)しの上(うへ)千住小塚原に於て獄門(ごくもん)に行(おこ)なふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かつその教えんと欲するところを教え、その伝(つたえ)んと欲するところを伝え、父厳母慈(ふげんぼじ)ならび行(おこなわ)れ、外人のこれを擾乱(じょうらん)し、これを誘惑するの害なし。
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
吾々すら、さう思ふのだから、世間大体はまづ、さう言ふ行(イ)き方(カタ)で、時勢と芸文との関聯を、考へてゐるに違ひないと謂はれよう。
文芸の力 時代の力 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
誰(タ)そや。この家(ヤ)の戸(ト)押(オソ)ぶる。新嘗(ニフナミ)に、我が夫(セ)を行(ヤ)りて、斎(イハ)ふ此戸を(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さうして、宮に仕へる若者衆が行(オコナ)つた念仏踊りが、更に上覧踊りに変つて行つた道筋を、今少し考へ易くして貰ひたいと思ふ。恐らく昔は、まう少し芸術的感興のあつたものであつたらう。
『何処へ行(いく)のだらう、彼男は。』と見ると、高柳は素早く埒(らち)を通り抜けて、引隠れる場処を欲しいと言つたやうな具合に、旅人の群に交つたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
衛霊公、陳(じんだて)(陣)を孔子に問う。孔子対(こた)えて曰く、俎豆の事は則ち嘗て聞けるも、軍旅の事は未だ学ばずと。明日遂(つい)に行(さ)(去)る。(衛霊公、一)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
而して此事たる現世に於て行(な)さるる事に非ずしてキリストが再び現われ給う時に来世に於て成る事であるは言わずして明かである、平和を愛し
汝もし天使を拝せんとならば、行(ゆい)て病に臥する淑徳の婦人を見よ、彼は今世においてすでに霊化して天使となりしものなり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
待設(まちまう)けたりと云ひつゝ兩人直(ずつ)と立上り左仲を中に取圍(とりかこ)みサア懷中の金を置て行(ゆけ)若(もし)彼是(かれこれ)いふ時は是非に及ばず荒療治(あられうぢ)だぞと兩人左仲が手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼は徒に空論を拈弄(ねんろう)する代りに、患者達の汚い便所を黙々と洗ふ。それが彼の宗教であり、この地味な然し偉大な苦業者の行(ギョウ)なのである。
盗まれた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
実は「夏と秋とゆきあひの早稲のほの/″\と」と言うている、季節の交叉点に行(おこの)うたゆきあい祭りであったらしい。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
お前は知らないか美登利さんの居る処を、己れは今朝から探してゐるけれど何処(どこ)へ行(ゆつ)たか筆やへも来ないと言ふ、廓内(なか)だらうかなと問へば
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
解(わか)つた、松葉屋(まつばや)のお稲(いね)の妹(いもうと)の金次(きんじ)が待合(まちあひ)を出したと聞きましたが。乙「未(ま)だ僕(ぼく)は家見舞(いへみまひ)に行(いか)ず、年玉(としだま)の義理(ぎり)をかけてさ。甲「好(よ)し/\。 ...
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
フウラリフウラリ飛んで行(く)よ
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
子、顔淵に謂(かた)って曰く、用いらるれば則ち行(すす)み、舎(す)てらるれば則ち蔵(かく)るとは、唯我と爾(なんじ)とのみこれあるかな。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
雁の行(つら)は正しいものであるが、時にはその声々に誘われたように後列の雁が翼を振って前列を追いぬけることがある。
薬前薬後 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
是が戻天の所かも知れん、物は試しだ一番行(やっ)て見ようというので、茂二作夫婦には毒薬をもって殺す時は死相が変って、人の疑いを招くから、愚老が研究した鍼の秘術で殺して見せると申して
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
... 見度(た)い、夫(それ)まで先ず辛抱したまえ」とて是より凡(およ)そ二十分間ほど立たれど細君は出来(いできた)る様子なし目「是だけ待て出て来ねば此上待つにも及ぶまい、来たまえ、さア行(ゆこ)う」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
男『フンフン、御前(おめあ)ハンモ行(エツ)タケスカ。フン、眞(ホ)ニソダチナハン。アレガラナハン、家(エ)サ來ルヅギモ面白(オモシエ)ガタンチェ。ホリヤ/\、大變(テイヘン)ダタァンステァ。』
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
此意味に古くから口馴れた成語と思はれるものに「常夜(トコヨ)行(ユ)く」と言ふのがある。かうした「ゆく」は継続の用語例に入るもので、絶対の闇の日夜が続く義である。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
真赤な鸚鵡が飛び出して、東の方へ飛んで行(っ)た。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)
清「いや然うは往(よ)きませぬ、何(ど)うでも彼(こ)うでも落合まで未(ま)だ日も高いから行(よ)こ積りで」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
二十一日目の今夜までに、写し終えるという念願のもとに、企てた写経の行(わざ)だのに、半分もとげられてはいないのであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
問屋の方をすっかり封ぜられた磯野は、前のように外を遊び行(あ)るいていてばかりもいられなかった。碁敵(ごがたき)や話し相手に渇(かつ)えている叔父も、磯野の寄りついて来るのを、結句悦(よろこ)んでいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
件(くだん)の虎狩人何とか討ち留めて高名せんと村外(はず)れの高樹に上り銃を手にして見廻し居ると、夜中に一つの光が榛中(しんちゅう)を巡り行(あり)く、眼を定めて善く視(み)ると虎の頭に光ありて虎形が朦朧(もうろう)ながら見えるほどだ。
畑さ行(いぐ)のよ、東京のお嬢様いらっしゃるけえ、ちょっくら呼んで来ておくんなね。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
締直(しめなほ)し支度をして行んとする故彼方(かなた)に居る雲助共は大聲(おほごゑ)揚(あげ)ヤイ/\能(よく)そんな事で行(いけ)る者か何でも乘て貰(もら)へ/\今時生若(なまわか)い者が大金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼(あ)の慈愛館へ伴(つ)れてお行(いで)になりましたがネ、——貴嬢、私の伜(せがれ)が生きてると丁度(ちやうど)篠田様(さん)と同年のですよ、私、彼(あ)の方を見ると何時(いつ)でも涙が出ましてネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
その肥長比売患(うれ)えて海原を光(てら)して、船より追い来れば、ますます見畏みて、山の陰(たわ)より御船を引き越して逃げ上り行(いでま)しつとあるを、この語の遠祖と言われたが
其間(そのひま)に、予(わし)の消息(しらせ)で、ロミオが此(この)計畫(けいくわく)を知(し)り、卿(おこと)が覺(さ)めさッしゃる前(まへ)に、此方(こち)へ來(く)ることとならう。予(わし)も共々(とも/″\)目覺(めさめ)まで番(ばん)をして、其夜(そのよ)の中(うち)にロミオが卿(おこと)をばマンチュアへ伴(つ)れて行(いな)う。
『何方(どちら)へ行(いらつ)しやいます。』と口(くち)を切(きつ)た。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そこで全六百十二字の長詩をつくり、彼女へのなぐさめに贈り、題してこれを「琵琶(びわ)ノ行(うた)」という”
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どうしてそれを知ったかというに機械を運転させた時一通りならぬ反響が四辺(あたり)の空気を顫(ふる)わせたからで、あれだけの工場のあれだけの機械ではどのように運転を烈しく行(おこなっ)てもあんな反響は起こらない。
物凄き人喰い花の怪 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
祓へを行ふ地方で行(おこなは)れた、五月雨期の男女神人の禁欲生活が、雨障(アマツヽミ)又は、霖忌(ナガメイミ)であつた。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
發(はつ)たと白眼(にらみ)汝(おの)れ何者なれば殺生禁斷(せつしやうきんだん)の場所を穢(けが)し剩(あまつ)さへ徳川徳太郎などと御名を騙(かたる)不屆者(ふとゞきもの)屹度(きつと)罪科(ざいくわ)に行(おこなふ)べきなれども此度(このたび)は格別(かくべつ)の慈悲(じひ)を以て免し遣(つかは)す以後見當(みあたり)候はゞ決して赦(ゆる)さゞるなり屹度(きつと)相愼(あひつゝし)み心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大泊村の海岸へ行(おもむ)いた、鴛泊から西の方に当って、おおよそ五、六丁位の所である、人家は格別沢山もないが、所々に漁業をなすものの家が幾軒ずつか散在している位である
利尻山とその植物 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
志を翻(ひるがえ)して、織田の軍門に降伏するならば、戦後、備中、備後の両国に多分の領地を宛(あ)て行(が)わん。神明に誓って違背(いはい)はない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また、何故、君は世間の圧迫を此方から押してやるやうな行(ぎよう)をしないのか。何故、無所畏(むしよゐ)を行しないのか。反抗ではなしに、人間には互に信ずるといふ根本性がある。
解脱非解脱 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)
坊子連(ぼんちれん)は俳句が十七字で出来上つてゐるのは、離縁状が三行半(くだりはん)なのと同じやうに定(きま)つた型である事、その離縁状が偶(たま)に四行(くだり)になつても構はないやうに、俳句にも字余りがある事
処女子(をめご)は 出で行(こ)ぬものか。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「しかしわずかに五年ばかりの間にこのような建物を押し立てたり、このように信者を集めたり、よく行(し)たものでございますな」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それこそ古語に謂ゆる『之を立つれば斯(ここ)に立ち、之を道(みちび)けば斯に行(したが)い、之を綏(やす)んずれば斯に来り、之を動かせば斯に和らぐ。其の生や栄え、その死や哀む』
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
花里の言うことゝ行(す)ることゝ些(ちっ)とも合わないから、ハテ訝(おか)しいぞ、口では身請を喜びながら心では嬉しがらぬのだな、情夫でもあるのではないか知らん、左(さ)もなきときは
やがて彼が出づれば、待ちけるやうに男は入替りて、なほ飽くまで此方(こなた)を向かざらんと為つつ、蕭索(しめやか)に浴(ゆ)を行(つか)ふ音を立つるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
梅岡さんが、その上野をおともという間(ま)に、いい加減に日を暮らして、夜になって、くらやみ坂へ連れ行(て)かせるから、そうしたら、白薔薇の薫をあてに。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今より後われ爾曹(なんじら)を僕(しもべ)と称(いわ)ず。そは僕は其の主の行(なす)ことを知らざれば也。我さきに爾曹を友と呼べり。我爾曹に我が父より聞きし所のことを尽く告(つげ)しに縁(よ)る。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
今日主として虎が棲(す)むはヒマラヤ山麓で熱病常に行(はや)るタライ地帯と、人が住み能わぬ恒河三角島(ガンゼネク・デルタ)の沼沢と、中央高原の藪榛(そうしん)とで、好んで鹿羚(アンテロプ)野猪を食い
その何のためにせしやを知らず、血気に任せて行(ふるま)いたりし事どもは、今に到りて自(みず)からその意を了(りょう)するに困(くるし)むなり。昼間黒壁に詣(いた)りしことは両三回なるが故に、地理は暗(そらん)じ得たり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
予は謂(い)えらく、偶然人の秘密を見るは可(よ)し。然(しか)れども秘密を行う者をして、人目を憚る行(ふるまい)を、見られたりと心着かしめんは妙ならず。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
穰苴(じやうしよ)則(すなは)ち表(へう)を仆(たふ)し(一二)漏(ろう)を決(けつ)し、入(い)りて軍(ぐん)を行(めぐ)り兵(へい)を(一三)勒(ろく)し、約束(やくそく)を(一四)申明(しんめい)す。約束(やくそく)既(すで)に定(さだ)まる。夕時(せきじ)、莊賈(さうか)乃(すなは)ち至(いた)る。穰苴(じやうしよ)曰(いは)く、『何(なん)すれぞ期(き)に後(おく)るる』
と手分けをして、八方を探しましたが、何處へ行つたか、新太郎とお靜の行(ゆくへ)方は更にわかりません。
手っ取り早くいえば、モオリーは懸命に忠誠なるアメリカ人になり切るために真剣な「行(ストイ)」をしていたわけなのであった。
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
本(もと) 禁中ニ奉行(公)しておれ(ママ)バ、右よふの事ニハ、尤遣所おゝき人ナリ。公卿方など不レ知者なし。