“卿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょう43.5%
けい19.4%
おんみ7.4%
そもじ3.7%
おまえ3.7%
きみ3.7%
きやう3.7%
おこと0.9%
そなた0.9%
おまへ0.9%
おめえ0.9%
こと0.9%
こなた0.9%
あんた0.9%
いまし0.9%
おまひ0.9%
おみ0.9%
そち0.9%
なんじ0.9%
キョウ0.9%
ソコ0.9%
ナンジ0.9%
ロード0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ビーチャムきょうの指揮する「救世主」十八枚のレコードは、二つの箱に納め、私の腕に抱えて、旧居から新宅へと運んだくらいである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
然れども帝黙然たることやや久しくして曰く、けい休せよと。三月に至って燕王国にかえる。都御史とぎょし暴昭ぼうしょう燕邸えんていの事を密偵して奏するあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
老母ら「これまでおんみが世話しつるもの、何とぞ成仏するよう葬りてよ」女房ら「縊れて死ぬるとは誰にいかなる遺恨のありてぞ」
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
そもじの目には安眠が、そもじの胸には安心の宿るやう! あゝ、其の安眠とも安心ともなつて、君の美しい胸や目に宿りたいなア!…………
文章その他 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
頑固がんこの——おっとおまえおっかさんを悪口あっこうしちゃ済まんがの——とにかくここにすわっておいでのこのおっかさんのように——やさしくない人だて。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
入道のそく本間三郎から「……父のきみに会わせるには、鎌倉どののおゆるしを得ねばならん。それの来る日まで、城内にいて待たれよ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御子三位さんみの中將殿(維盛)は歌道かだうより外に何長なにちやうじたる事なき御身なれば、紫宸殿ししいでんの階下に源家げんけ嫡流ちやくりう相挑あひいどみし父のきやうの勇膽ありとしも覺えず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
おことこゝろさへかはらずば、女々めゝしい臆病心おくびゃうごゝろために、敢行してのくる勇氣ゆうきさへゆるまなんだら、此度このたび耻辱はぢのがれられうぞ。
いま餘波なごりさへもないそのこひあぢつけうために! そなた溜息ためいきはまだ大空おほぞら湯氣ゆげ立昇たちのぼり、そなた先頃さきごろ呻吟聲うなりごゑはまだこのおいみゝってゐる。
ヂュリ おゝ、ロミオ、ロミオ! 何故なぜおまへはロミオぢゃ! 父御てゝごをも、自身じしんをもてゝしまや。それがいやならば、せめてもわし戀人こひゞとぢゃと誓言せいごんしてくだされ。
堆肥たいひ製造には持て来いの季節、所謂寒練かんねりである。夜永の夜延よなべには、親子兄弟大きな炉側ろばたでコト/\わらっては、俺ァ幾括いくぼおめえ何足なんぞくかと競争しての縄綯なわな草履ぞうり草鞋わらじ作り。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
『……そのことか』と、いと古めかしい過去を思い出されるように——『おことらは、忠盛の風流を、今ごろ知って、取りざたするか』
パリス いや、こなたかほいまではわしものぢゃに、それをば其樣そのやうしう被言おしゃるのは讒訴ざんそぢゃ。
「武男さん、浪は死んでも、な、わたしはやっぱいあんたおやじじゃ。しっかい頼んますぞ。——前途遠しじゃ。——ああ、久しぶり、武男さん、いっしょに行って、ゆるゆる台湾の話でも聞こう!」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
いましふ所の如くば、の勝たむこと必ずしからむ。こころねがふは、十年百姓をつかはず、一身の故を以て、万民おほむたからわづらはしいたはらしめむや。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
おゝ、ヂュリエット、おまひ艶麗あてやかさがおれ柔弱にうじゃくにならせて、日頃ひごろきたうておいた勇氣ゆうききっさきにぶってしまうた。
数多い世間の親父おやぢよ、牛のやうに愚かな頭を持つた世間の親父おやぢよ、おみ達がどんな説明をしようと、多くの子供はそれに満足するものではない。
そちの申す通り朕はその時分から乱暴であつた。書を学んだが成らず、書は姓名を記するに足ると退けてしまつた。剣は一人の敵なりと軽んじて剣道さへも顧みなかつた。
悲しき項羽 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
時に夫、得おわって、その妻に告げていわく、なんじは天女のわれに宝を賜うがごとし、汝この宝を蔵せるをわれなお知らず、いわんやまた他人においておや、と
キョウハスナワチ国ノ元老、朕ガ至親シシンタリ。高祖ガ建業ノカンヲオモイ、忠義ノ烈士ヲ糾合キュウゴウシ、姦党カントウヲ滅シ、社稷シャショクノ暴ヲ未萌ミホウニ除キ、以テ祖宗ノ治業大仁ヲ万世ニマッタカラシメヨ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其でも、ソコたちは羨しい暇を持つておいでだ。美しい稚兒法師に學問を爲込まれる。それから、一かどの學生ガクシヤウに育てゝ、一生は手もとで見て行かれる。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
愴惶ソウコウ、指ヲ破ッテ詔ヲ書キ、ナンジニ付ス。再四ツツシンデコレニソムクコトアルナカレ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「枢機官はローマのフランス上院議員であり、ロードはイギリスのフランス上院議員である」と言っていたのは彼である。