“おまえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御前34.7%
26.5%
和女10.2%
8.2%
4.1%
和郎4.1%
和女郎2.0%
御身2.0%
老爺2.0%
自然2.0%
(他:2)4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殊更最前さいぜんも云うた通りぞっこん善女ぜんにょと感じて居る御前おまえ憂目うきめ余所よそにするは一寸の虫にも五分の意地が承知せぬ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
各々奉れる歌を院の御前おまえにて自らみがきととのへさせ給ふ様、いと珍らしくおもしろし。この時も先に聞えつる摂政殿とりもちて行はせ給ふ。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
御前おまえ川上、わしゃ川下で……」とせりを洗う門口かどぐちに、まゆをかくす手拭てぬぐいの重きを脱げば、「大文字だいもんじ」が見える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ほんとに何人もいないから、遠慮はいりません」少女の方を見て、「お客さんは、はにかんでいらっしゃるから、おまえだちがあげておやりよ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
言句もんくばかり言ってるさ、構わないでおくがい。なあにおまえが先へ来たって何も仔細しさいはなかろうじゃないか。」
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「帰れ、帰れ、帰っておくれ、畜生ちくしょうおまえが女狂いをしたばかりに、とうとう俺を殺しちまった、帰れ、帰っちまえ」
一握の髪の毛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
和女おまえなぞは決してそういううれいもあるまいけれども自分の心で人物の良否りょうひや事の善悪を判断し得ると思うと大きな間違いだ。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
なるほど、和女おまえはまだ世中の事を知らんからそう思うのも無理はない。しかし段々社会の事を経験すると分るが、今の世人に一番欠乏しているのは誠心実意だ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
竹や、和女おまえも料理法を習うからには略式ばかりで物足りない、念のために本式のブランライスプデンを教えてげましょう。これにはお米の粉がるよ。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「武男、おまえはの、男かい。女じゃあるまいの。親にわびごといわせても、やっぱい浪が恋しかかい。恋しかかい。恋しかか」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
元来平和な白は、おまえが意地悪だからと云わんばかりうらめしげな情なげな泣き声をあげて、黒と共に天狗犬に向うて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この三か条はなかなか面倒じゃが、しかしおまえも恋しい武男さんの奥方になろうというンじゃないか、辛抱が大事じゃぞ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
きかぬ気の爺さんで、死ぬるまでおまえに世話はかけぬと婆さんに云い云いしたが、果して何人の介抱かいほうも待たず立派に一人で往生した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「見えない。それはおまえの気の迷いだ」と言うと、かれは信じがたげな眼で、一同を見返し、さて、それから、なぜ自分はこうみんなと違うんだろうといったふうな悲しげな表情に沈むのである。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「長く食を得ぬときに空腹を覚えるものがおまえじゃ。冬になって寒さを感ずるものが儞じゃ。」さて、それで厚いくちびるを閉じ、しばらく悟浄ごじょうのほうを見ていたが、やがて眼を閉じた。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それだから自然と仕事も粗末になって荒ごなしの物を和郎おまえさんの方へ送ってげて毎度剣突けんつくうがこれからはお互に仲をくしようではないか」腸蔵「それは私も大賛成さ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
あの虫は腸のチフスという位で私へばかりってかかってあんなひどい目に逢った事がない。私も和郎おまえさんも二十日はつかばかり泣き通したっけ」胃吉「あの時の事はまだ忘れない。モーモーこんな商売はめようと思った。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
時にお登和さん、私はこういう話を聞ました。東京のある氷店の主人が大層アイスクリームを上手にこしらえ平生へいぜい客に自慢するそうです。その家へ洋行帰りの紳士が来て和郎おまえの家のアイスクリームは大層上等だそうだが土産みやげにするから五人前ほど紙へつつんでくれとこういったのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
小間使いに肩ひねらして、羅宇らうの長き煙管きせるにて国分こくぶをくゆらしいたる母は目をあげ「おお早上がって来たな。ほほほほほ、おとっさまがちょうどそうじゃったが——そ、その座ぶとんにすわッがいい。——松、和女郎おまえはもうよかで、茶を入れて来なさい」と自ら立って茶棚ちゃだなより菓子鉢を取りでつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「松、御身おまえはあっち行っていなさい。そ、そのふすまをちゃんとしめて——」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
御身おまえも久しぶりだ、お豊を連れて道行きと出かけなさい
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「何かい、老爺おまえはもうよっぽど長く留守をしとるのか?」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「二三日前に帰った。老爺おまえも相変わらず達者でいいな」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
(かつ)てこれらの人間を、作つたのもおゝ自然おまえ!——
わしも自分の死期の解らぬまでには老耄もうろくせん、とても長くはあるまいと思う、其処そこで実は少し折入って貴公おまえと相談したいことがあるのじゃ」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
貴公おまえは娘をねらっておるナ! 乃公の娘を自分の物にしたいと狙っておるナ! ふん」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
貴様おまえはどうじゃ?」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)