“貴様”のいろいろな読み方と例文
旧字:貴樣
読み方割合
きさま73.8%
あなた14.3%
あなたさま2.4%
ぬし2.4%
おまえ2.4%
てめい2.4%
てめえ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へん。貴様きさまら三びきばかり食いころしてやってもいいが、おれもけがでもするとつまらないや。おれはもっといい食べものがあるんだ」
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
けれども僕の運命の怪しき力にまどうて居る者ですから、其つもりで聴いて下さい。し原因結果の理法と貴様あなたが言うならそれでもう御座います。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しかるに貴様あなたさまとの関係と同じく矢張やはり男の家で結婚を許さない、そのめ男はつひに家出して今は愛宕町あたごちやう何丁目何番地小川方をがはかたに二人して日蔭者ひかげもの生活くらしをして居る。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『道楽はイクラしても構わん。貴様ぬしが儲けて貴様ぬしが遊ぶ事じゃケニ文句は云わんが、赤の他人でも親類になる……見ず知らずの他人の娘でも蹴倒けたおす金の威光だけは見覚えておけよ』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
貴様おまえはどうじゃ?」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「そりや、貴様てめいのやうな独身漢ひとりものは牢屋へ行くなり、人夫になつて戦争に行くなり、勝手だがな、女房があり小児こどもがありすると、さう自由にもならねエのだ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「どうせ、貴様てめえから返金かへして貰へるなんて思つちや居ねえツて言つたよ——其れよりかお竹の阿魔に、泣かずにまつてろツて伝言ことづけ頼むぞ、忘れると承知しねえぞ」と後車あとの御者は答へつゝ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)