“小児”のいろいろな読み方と例文
旧字:小兒
読み方割合
こども81.5%
しょうに9.4%
せうに3.9%
がき2.6%
あか0.4%
あかんぼ0.4%
こせがれ0.4%
ちびこ0.4%
ちツさい0.4%
ねんねえ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが、顔全体を恐ろしくして見せるけれども、笑ふ時は邪気ない小児の様で、小さい眼を愈々小さくして、さも面白相に肩をる。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
又必要に迫られて、人家の食物を奪い、婦女小児を奪うことが有る。人が𤢖の名を口にするに至ったのは多分以後の事であろう。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
小児の如くタワイなく、意気地なく、湾白で、ダヾをこねて、で、無法で、歿分暁で、或時はお大将となりて空威張をし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「何だ何だ、蜜柑を遣る。かう死んだ小児でも思い出したか、らねえ後生気を起しやがるな、打棄っておけというに、やい。」
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小児可愛くないかと膝の上へ此の坊を載せますと、エヽうるせえ、とこんな病身の小児を畳の上へ放り出します、それほど気に入らぬ女房なれば離縁して下さい
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
戊「なアに、そうじゃありません、小児を流したんだって」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大賢大愚、まことに小児のごとき蒲生泰軒であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
今は何処に家を持つて、お内儀さんも御健勝か、小児のも出来てか、今も私は折ふし小川町の勧工場見物まする度々のお店がそつくりそのまま同じ烟草店能登やといふに成つてゐまするを
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
然し、元はと言えば乃公りさ。あれが来てから一年と経たない内に、もう乃公は飽いて了った。そのだろう——あれとは年も違い、考も違う。まるで小児も同然だ。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)