“撼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うご38.9%
うごか22.2%
ゆる19.4%
ゆす8.3%
ゆるが5.6%
ふる2.8%
ユルガ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
踔厲風発たくれいふうはつ、説き来り説き去って、拍手喝采四壁をうごかす時、傍聴席上の一老僧はソーッとハンケチをポケットから引出して目に押当てた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
伊良湖の村に入る一里ほど手前あたりまで行くと、その小さな山脈は漸く尽きて、その隙間から、太平洋の怒濤が地をうごかすやうにきこえて来た。
伊良湖岬 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
人生のすいな味や意気な味がお糸さんの声に乗って、私の耳から心に染込しみこんで、生命の髄に触れて、全存在をゆるがされるような気がする。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それが、顔全体いつたいを恐ろしくして見せるけれども、笑ふ時は邪気あどけない小児こどもの様で、小さい眼を愈々小さくして、さも面白相に肩をゆする。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
忽ち喝采の聲は柱をゆるがさんとせり。こは未だその藝を讚むるならずして、先づ其色を稱ふるなり。所以者何ゆゑいかにといふに、彼は今わづかぢやうに上りて、未だ隻音せきおんをも發せざればなり。
それでもしばらくすると病人びやうにん意識いしき恢復くわいふくして、びり/\と身體からだふるはせて、ふとなはでぐつとつるされたかとおもふやうにうしろそりかへつて、その劇烈げきれつ痙攣けいれんくるしめられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
徹夜ノ西風ハ破扉ハヒユルガ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)