“暫”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しばら70.3%
しば25.1%
しばらく2.5%
しばし0.8%
やが0.4%
やゝ0.3%
0.1%
しま0.1%
しまし0.1%
しまら0.1%
(他:1)0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“暫”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.9%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行6.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)5.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
来た時とは全く別の方向を取って、水の多い谷底の方へしばらく降って行きますと、さらに草や木の多い普通の山路に出ました。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
某局長の目金めがねで任用せられたとか云うので、木村より跡から出て、しばらくの間に一給俸までぎ附けたのである。
食堂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
旧里静岡に蟄居ちっきょしてしばらくは偸食とうしょくの民となり、すこともなく昨日きのうと送り今日と暮らす内
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
信一郎は、一寸おいてきぼりを喰ったような、稍々やや不快な感情を持ちながら、しばらく其処そこ佇立ちょりつした。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
二番目も済んで中幕となり、市川流荒事の根元「しばらく」の幕のあいた頃には、見物の眼はボッと霞み、身も心も上気して
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しばらく、死んだやうに倒れてゐた老婆が、屍骸のなかから、そのはだかの體を起したのは、それからもなくの事である。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
老いたる男 何のこと。何のこと。あれ向ひから男子おとなが大勢来るわい。そんならほんのしばしがほどぢや。(去)
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
いつも御写真に向ひ候へば、何くれと当時の事憶出おもひだし候中に、うつつとも無く十年ぜんの心に返り候て、苦き胸もしばしすずしく相成申候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
けれども、やがてその人たちも、劍の平蔵谷に、長次郎谷に、そのモニューメントを残して各々おのおの山人らしくこの世を去ってゆくのであろう。
案内人風景 (新字新仮名) / 百瀬慎太郎黒部溯郎(著)
停車場の食堂の入口で飲み始めたビールがやがてウイスキイに変る頃は十二時幾分かの汽車に乗るのがいやになって、一時三十五分の京都行に延ばす事にきめた。昨夜の名残もあるので、三人とも直ぐ真赤に酔った。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
居士之を聞て憮然たるものやゝひさしゅうす。
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
中食ちゆうじきはテストフてい料理店れうりてんはひつたが、こゝでもミハイル、アウエリヤヌヰチは、頬鬚ほゝひげでながら、やゝ少時しばらく品書しながき拈轉ひねくつて、料理店れうりやのやうに擧動ふるま愛食家風あいしよくかふう調子てうしで。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「ヘエ——」と老婆はばし梅子の顔打ちまもりつ「それは、お嬢様、御本性ごほんしやうで仰つしやるので御座りますか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
篠田はばし首傾けつ「では、梅子さん、一人御紹介致しますから」と、彼は大和を呼んで兼吉の老母を招きぬ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
無限てふことのかしこさ夢さめてなほしまらくを心慄へゐる
和歌でない歌 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
また兄師木えしき弟師木おとしき三一を撃ちたまふ時に、御軍しまし疲れたり。ここに歌よみしたまひしく、
我、この船を押し流さば、ややしましいでまさば、御路みちあらむ。すなはちその道に乘りていでましなば、魚鱗いろこのごと造れる宮室みや、それ綿津見わたつみの神の宮なり。
春晝しゆんちうの靜けきまゝにしまらくは狸のつらの澁きをよみ
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
縦令タトヘ然諾ゼンダクシテシバラ相許アヒユルスモ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)