“暫時”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ざんじ36.2%
しばらく33.2%
しばし22.9%
しばら5.2%
すこし1.1%
ちっとのま0.7%
しまし0.4%
ちいと0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“暫時”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.6%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
『そうか、それでいい。——門番、見物人たちを境内けいだいから出てもらって、暫時ざんじ、山門をかたく閉めておきなさい』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば、惨劇の始まろうとする始めだけ見せ、ドアーの外へカメラと観客を追い出した後に、締まった扉だけを暫時ざんじ見せる。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
暫時しばらく彼女は家の門口に立って、垣根のところから南瓜のり下ったようなわびしい棲居すまいのさまを眺めた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「ナニ、何でもないんです」とお雪は暫時しばらく動かずにいた後で言った。「難有ありがとう——直樹さん、もう沢山です」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
暫時しばし新鮮しんせんかぜかれんとわたくしたゞ一人ひとり後部甲板こうぶかんぱんた。
お定は暫時しばし水を汲むでもなく、水鏡に寫つた我が顏をみつめながら、呆然ぼんやりと昨晩ゆうべの事を思出してゐた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
一寸ちよつとお待ち下さい、少し心当りがありますから。」と言ひ捨てゝ室を去つた。暫時しばらくして立還たちかへ
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それから二人は暫時しばらく無言で歩いていると先へ行った川村の連中が、がやがやと騒ぎながら帰って来たので、一緒に連れ立って宿に帰った。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
暫時すこしはやかさねさせたき親心おやごころ御苦勞ごくろうでも學校がくかうまへの一寸ちよつとつてつてれまいか
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
昨日きのふも今日も時雨しぐれの空に、田町の姉より頼みの長胴着が出来たれば、暫時すこしも早う重ねさせたき親心、御苦労でも学校まへの一寸のに持つて行つてくれまいか、定めて花も待つてゐようほどに
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
暫時ちっとのまぢゃ、はたらいた/\。
「なんの、人をつけ! 今更、女ぎれえで通ったおれが、阿魔あま風情ふぜいに目をくれるもんか! ただ、当分、日の目を見せられねえわけのある奴がいるんだ——それで、暫時ちっとのま、鉄心庵の和尚おしょうに引ッくくッて置いて貰おうと思って——」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
吸入器の湯気のさはりの頬にゆくいくたびか拭きてなほ暫時しましあり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いそがしき雀の遊び必死なれあな暫時しましなれや霰ふりさやぐ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
乳母 ま、氣忙きぜはしい! 暫時ちいとてぬかいな? いきれてものはれぬではないかいな?
乳母 おゝ、辛度しんど! 暫時ちいとまァやすましてくだされ。あゝ/\、骨々ほね/″\いたうていたうて! ま、どのくらゐほッつきまはったことやら!