“囁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささや86.1%
さゝや8.2%
ささ2.3%
ささやき1.0%
つぶや1.0%
さゝ0.9%
さえず0.1%
さゝやき0.1%
つぶ0.1%
ササヤ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「レエスの縁飾フリルのついた下袴ペティコートで一杯だってよ。」ラヴィニアは身をこごめて地理の本の上から、ジェッシイにささやきました。
一樹のささやく処によれば、こうした能狂言の客の不作法さは、場所にはよろうが、芝居にも、映画場にも、場末の寄席にも比較しようがないほどで。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此の時彼女はつと客に寄り添うて「此所で子供と老母とを早く見せ物へ入れて、それから二人きりになりませうよ……。」といふ意味を簡短にさゝやいた。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
清三郎はさゝやきます。二十二、三の若い侍、にきびだらけの大馬面で、うら淋しくお玉の死骸を見送つて居るのは、平次にいろ/\のことを考へさせます。
近づく折があったら、たった一言「許す」とささやき度い衝動に駆られ乍らも、半十郎の常識と体面が必死とその奔出する熱情を押えるのでした。
江戸の火術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「恋をささやくためにだって、第一こんなに長い時間働かせられたら、たまったもんでないし、それにたまにあの人と二人で活動写真位は見たいもの、ねえ——」
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
彼女は卑狗のささやきを聞きながら、卑狗の波打つ胸の力を感じると、崩れる花束のように彼の胸の中へ身を投げた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「ジークフリート」はバイロイトの祝典音楽レコードのほかには、「森のささやき」をメンゲルベルクがニューヨーク・フィルハーモニック管弦団を指揮したのがビクターにある(JD一五七〇)。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
あるきながら、自分じぶん今日けふみづから進んで、自分の運命の半分はんぶんを破壊したのも同じ事だと、心のうちにつぶやいだ。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ふなべりに触れてつぶやくやうに動揺する波の音、是方こちらで思つたやうに聞える眠たい櫓のひゞき——あゝ静かな水の上だ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
先づ赤門、『恁麽こんな學校にも教師せんせべすか?』とお定はさゝやいたが、『居るのす。』と答へたお八重はツンと濟してゐた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と何かさゝやき、新吉が得心して、旦那の短い脇差をさして、新吉が日が暮れて少したって土手の甚藏のうちへ来て、土間口から、
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ある時は少年のように朗らかに挙動ふるまい、朝の森に小禽ことりさえずるような楽しさで話すのだったが、一々こたえもできないような多弁の噴霧を浴びせかけて
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
またあはれなるさゝやきの目付、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
彼は独り言のようにこうつぶやいて、まゆひそめた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
女たちも、唯姫の手わざを見て居るほかはなかつた。何を縫ふものとも考へ当らぬササヤきに、日を暮すばかりである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)