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囁
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つぶや
ふりがな文庫
“
囁
(
つぶや
)” の例文
舷
(
ふなべり
)
に触れて
囁
(
つぶや
)
くやうに動揺する波の音、
是方
(
こちら
)
で思つたやうに聞える眠たい櫓のひゞき——あゝ静かな水の上だ。
荒寥
(
くわうれう
)
とした岸の
楊柳
(
やなぎ
)
もところ/″\。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
歩
(
ある
)
きながら、
自分
(
じぶん
)
は
今日
(
けふ
)
、
自
(
みづか
)
ら進んで、自分の運命の
半分
(
はんぶん
)
を破壊したのも同じ事だと、心のうちに
囁
(
つぶや
)
いだ。今迄は
父
(
ちゝ
)
や
嫂
(
あによめ
)
を相手に、好い加減な
間隔
(
かんかく
)
を取つて、柔らかに自我を
通
(
とほ
)
して
来
(
き
)
た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
役所や会社においても
執務
(
しつむ
)
時間に、
机
(
つくえ
)
の前に
腰
(
こし
)
かけるだけは誰も同様であるが、実際仕事を
捌
(
さば
)
くについても、ぶつぶつ
囁
(
つぶや
)
きながらすると、快活にやるとは仕事の分量において
異
(
ちが
)
いはなくとも
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
頭髪
(
かみのけ
)
は
垢染
(
あかじみ
)
て肌色の分らぬ程黒くなった顔に垂れ下って、肩の破れた
衣物
(
きもの
)
を着て、縄の帯を占めて
裸跣
(
はだし
)
で、口の中で何をか
囁
(
つぶや
)
きながら、
何処
(
いずこ
)
ともなく歩き廻り、外に遊んでいる子供を驚かした。
僧
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
囁
(
つぶや
)
かるる心苦しさ。
こわれ指環
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
歩きながら、自分は今日、自ら進んで、自分の運命の半分を破壊したのも同じ事だと、心のうちに
囁
(
つぶや
)
いた。今までは父や嫂を相手に、好い加減な間隔を取って、柔らかに自我を通して来た。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
苦々しい
囁
(
つぶや
)
きを口の内で
洩
(
も
)
らす事がよくあった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
囁
漢検1級
部首:⼝
21画
“囁”を含む語句
囁声
囁嚅
告囁
囁々
囁交
囁合
囁聲
囁道祖神
打囁