“舷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなばた51.0%
ふなべり39.0%
げん6.2%
こべり2.4%
はしけ1.0%
かこい0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてやがて辿りついたのは、飛行島のふなばただった。深夜の海面には祖国の夜を思い出されるような月影がきらきらとうつっていた。
浮かぶ飛行島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それ以外の兵や、遅れた宮人たちも、黄河の水に跳びこんで、共に逃げ渡ろうと、水中からふなべりへ幾人もの手が必死にしがみついたが
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒い海は、やがてその底の蒼緑色あおみどりいろと、表面の波立ちとをあきらかにし、げんに散る白い飛沫ひまつを縫い、ほのかに細いにじの脚が明滅した。
朝のヨット (新字新仮名) / 山川方夫(著)
底は一枚板の平らかに、こべりは尺と水を離れぬ。赤い毛布けっとに煙草盆を転がして、二人はよきほどの間隔に座を占める。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
女共は悲鳴をあげて、並べたはしけを飛んで、屋根をかけた親船に歸つて來ました。男達は雨もまた面白い樣子で、歌聲を縫つて、わけのわからぬ絶叫が亂れ飛びます。
かこいに帆布や蒲団のような柔かなものをかい、帆柱がフワリと跳ねかえって海へ落ちるように仕掛け、さあいま倒れるというとき、すばやく控綱はんどうを切る。
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)